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補完医療の普及が進むアメリカ。遅れる日本。
身体の調子が悪く病院に行った際、薬をもらわないで帰ってくることはありますか?
日本人ならば、多くの人が「NO」と答えるのではないでしょうか。病院と言えば、診察を受け、検査をして、薬をもらう。これが当たり前だと思っていますが、世界ではそうでもありません。
薬物治療などの西洋医学では力の及ばない点を補う医療のことを「補完医療」と呼びます。補完医療には様々な種類があり、代表的なものでは、鍼治療やカイロプラティック、瞑想などが含まれ、ヨガもその一種です。
日本では、こうした補完医療の効果に疑問を持つ声も多い一方、既に国をあげて研究し、普及が進んでいるのがアメリカです。実際にそのことが実感できるのが、医師が参照する診療ガイドライン。
腰痛診療ガイドラインを見ると、日本では薬(痛み止め)の使用が推奨されている一方で、アメリカのガイドラインでは「薬剤以外の方法をまず試すべきだ」とし、運動療法やリハビリ、そしてヨガなどが推奨されています。
アメリカの医療保険 ヨガレッスンも保険が効く?

日米でこうした違いが出る要因の一つに、補完医療の効果に関する研究を行っているかどうか、という事にあります。アメリカでは、1991年に現在の国立補完統合衛生センター(略称:NCCIH)の前身となる政府機関が誕生しています。
使われる予算も年々増加し、2018年には1年間に1.3億ドル(約145億円)もの予算が組まれる程です。こうして25年以上にわたって行われた研究により、効果があると認められた補完医療(主に鍼治療やカイロプラティックなど)については多くの医療保険で給付が受けられるまでになり、利用者も大幅に増えています。
それでは、アメリカでヨガは保険給付を受けられるのでしょうか??答えは「YES」です。
アメリカの医療保険は日本と大きく制度が異なり、様々な保険会社と保険のプランが存在しています。ですので、全ての保険でヨガをカバーしているわけではありませんが、多くの保険でヨガクラスの会員資格を助成してくれます。
なぜ、保険会社がヨガクラスの助成を行っているのでしょうか?
これは、ヨガの疾病予防効果が示されているためです。将来の疾病に対する治療費を負担するよりも、ヨガクラスの助成を行い、疾病を予防する方が医療費の削減に繋がることが期待されるため、多くの保険でヨガへの助成が行われるようになっています。
ヨガセラピーも医療保険で。アメリカで高まる期待
これまで紹介してきたヨガクラスの助成は“予防”としてヨガを行う場合でした。
一方で、アメリカで治療としてヨガを行う場合は医療保険が使えるのでしょうか?答えは多くの場合「NO」です。
しかしながら、アメリカにおける科学的研究において、PTSDや糖尿病、うつ病、腰痛といった多くの疾患でヨガのメリットがあることが示されています。そこで、こういった疾患に対するヨガセラピーにおいても保険の給付対象として認定する保険会社が出てきています[3]。
ただし、先に述べたように治療としてのヨガセラピーをカバーする保険は少ないため、治療として「ヨガ」を選択するほとんどの人は、自らのポケットマネーから支払っているのが現状です。今後、さらに多くの保険でヨガセラピーがカバーされ、多くの人の健康に貢献することが期待されます。
医療とヨガのコラボ:日本での課題

ここまで、アメリカでの予防医学としてのヨガ、そして治療としてのヨガセラピーに関して紹介してきましたが、なぜ日本ではこうした医療とコラボするヨガの普及が進んでいないのでしょうか?
大きな理由は2点あります。1つは、科学的研究が進んでいないこと、もう1つは公的なヨガティーチャーの資格制度がないことです。
ヨガに対する科学的研究がほとんど行われていない
科学的研究に関しては、アメリカでは前述の通り25年以上も前から研究が盛んであったのに対し、日本では、積極的な科学的研究というのはほとんど行われていないに等しい状況です。こういった状況では、日本人におけるヨガの効果に関して科学的根拠が乏しく、普及が進まないというのが現状です。
ヨガティーチャーの公的資格がない
また、ご存じの通り日本のヨガインストラクターの資格は公的なものがなく、様々な機関から取得できます。一方、アメリカではIAYT(The International Association of Yoga Therapists)という団体が教育基準を定め、ヨガセラピストのための認定トレーニングプログラムがあります。
こうしたトレーニングプログラムを受講した認定インストラクターがいるからこそ、治療としてのヨガ、すなわちヨガセラピーを安心して受けることができ、保険会社も治療費を給付対象に認定するまでになったのです。
ヨガをよく知らない人が、ヨガに対する不信感をぬぐい去り、ヨガセラピーの効果に納得感を得るためには、観念的な言葉(チャクラやバンダ、プラーナなど)を中心とした説明では不十分なのです。
日本人における科学的研究を行い、客観的な言葉でヨガセラピーの効果を説明することが必要です。今後、そうした研究が行われ、より多くの健康に関する悩みを抱えている人が、ヨガの恩恵を受けられる環境が整うことを切に望みます。
※アメリカの医療保険は多くあり、今回紹介した内容は全ての医療保険であてはまるわけではありません。
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