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尿漏れで、お悩みの方へ朗報です。尿漏れ対策用の特別なヨガを行うと、尿漏れの頻度が76%も低下することが研究によって示されました。
人には相談しにくい悩みだからこそ、「どのように対策したらいいのかわからない」と思っている方、もしくは「年齢だから…」と諦めている方も多いでしょう。
実は、昨今の生活スタイルの変遷によって、悩む人が急増中の問題でもあります。尿漏れフリーな快適な生活をヨガで取り戻しませんか?
なぜ、女性に多いの?

尿漏れに悩む人はどのくらいいるのでしょうか?男性と女性でいえば、女性の方が悩む人が多いといわれています。というのは、女性の尿道は短く直線的なことに加え、もともと男性よりも弱い骨盤底筋が、出産や加齢により更に緩むからです。
日常生活で骨盤底筋を使わなくなったことも尿漏れに悩む人が多くなった要因だと言われています。かつてはあたり前だった、和式トイレや雑巾がけ、正座などのしゃがむ姿勢など、骨盤底筋を鍛える上でうってつけの日常動作が、生活スタイルの変遷により少なくなってきたからです。
こうした理由を背景に、尿漏れに悩む女性が、40代以上では約4割にものぼる1)といわれています。そのうち7割は、くしゃみや咳をするなど腹圧が高まった時に漏れてしまうタイプの「腹圧性尿漏れ」、それ以外にも、急に尿意が高まりトイレまで間に合わないタイプの「切迫性尿漏れ」があり、この2つが混ざっている「ミックス型」の方もいます。
対策として最もよく知られているのは、骨盤底筋体操です。呼吸と共に骨盤底筋をしめたり、緩めたりを繰り返しながら鍛えるこの体操は、3ヶ月程度で効果が期待できるそうです。
ということは、“ムーラバンダ”のような、骨盤底筋を意識するヨガでも改善が期待できそうですよね?そこで、文献を調べたところ、アメリカ泌尿器科学会で発表されたヨガの尿漏れ軽減効果に関する研究を見つけましたので、ご紹介します!
ヨガをやるとどれだけ改善する?
尿漏れに対するヨガの効果を検証する研究に参加したのは、アメリカに住む尿漏れに悩む55~83歳女性です。毎日複数回の尿漏れに悩み、かつヨガの未経験者が対象となりました。
ヨガを行う群(ヨガ群)28人と、ストレッチや筋トレを行う群(筋トレ群)28人に分け、それぞれ週2回のグループレッスンと週1回、自宅での練習を行ってもらいます。3ヶ月後の尿漏れ改善率がこちらです。

腹圧性の尿漏れも、切迫性の尿漏れもヨガ群の方が高い改善率を示したという結果になりました。TOTALで見ると、ヨガ群では尿漏れの頻度が76%低下し、これは平均して2.8回(/日)少なくなったことを示しています。2)
これまでに尿漏れ対策として知られていたストレッチや筋トレよりもヨガの方が効果的だった理由として、ヨガ独特の深呼吸やリラクゼーション法が関連しているのではないか、と研究者は考察しています。
つまり、ヨガを行うことで筋肉がつくだけでなく、不安やストレスが軽減されることで、神経系のバランスが改善し、尿漏れに対して良い影響を与えているかもしれないのです。
効果のある、ヨガプログラムはこれ

上述の研究は、骨盤底筋を意識するために作られた特別なヨガのシークエンスを実践した結果です。このシークエンスは、立位のポーズ6つ、坐位のポーズ3つ、仰向けのポーズ3つ、うつ伏せのポーズ1つ、リラクゼーションポーズ2つから成り立っています。
その中でも、特に重要だと思ったポーズを筆者の独断でピックアップして5つご紹介します!
骨盤底筋を鍛えるのに重要なポーズ
- ウトゥカターサナ(椅子のポーズ)
- マーラーサナ(花輪のポーズ)
- セツバンダーサナ(橋のポーズ)
言わずと知れた、骨盤底筋を鍛えるポーズ。ヒザがつま先よりも前に出ないようにすること、反り腰にならないように尾骨を下に向け、下腹部から上半身を引き上げるようにすると更に効果的です。
しゃがみ込むこのポーズも骨盤底筋のトレーニングにうってつけです。昔の日本人は、トイレに行くたびに意図せずこのポーズで骨盤底筋を鍛えていたのです。かかとが床につかない場合や、股関節が痛い場合は、おしりの下をブロックで補助しながら少しずつ深めていきましょう。
仰向けで骨盤底筋を鍛えるには、このポーズ。ポーズに入る前、両ヒザを立てた状態で呼吸とともに骨盤底筋を締めたり緩めたりする練習をしてから、おしりを持ち上げると骨盤底筋に注意を向けやすいでしょう。ヒザの間にブロックやボールを挟んで行うのも効果的です。
リラクゼーションのポーズ
- ヴィパリタカラーニのバリエーション(壁を使った逆転のポーズ)
- シャバーサナ(屍のポーズ)
壁に足を立てかけて寝転ぶこのポーズは、心身ともにリラックスするのにとても効果的。尿漏れ対策で言えば、不安やストレスを軽減し、神経系のバランスを取り戻すことで良い影響をもたらしてくれます。
ヨガを行う上でこのポーズを忘れてはなりません。このポーズを怠った結果、ヨガをやると逆にストレス値が上がったという経験を持つ筆者が、最も重要だと考えるポーズです。どんなヨガを行っても、最後には10分程度のシャバーサナの時間をとるのを忘れずに。
尿漏れ対策に今日からヨガを取り入れよう
尿漏れ対策としてのヨガの研究はいかがでしたでしょうか?研究によって示された内容のうち、心強いのは参加者の年齢です。最高齢はなんと83歳。しかも、ヨガ未経験者です。ヨガをはじめるのに、“年齢は関係ない”ということを教えてくれます。
また、研究を行ったHuang氏は「ヨガを行うことで尿漏れだけでなく、全身の健康状態改善にもつながる」と述べている通り、ヨガは幅広い効果が期待できる点も大きな魅力です。なんとなくはじめたヨガを行うにつれ、「こんな効果がでた」「あんな効果も出た!」と予期していなかったうれしい変化に喜ぶ人が多いのも、このことを象徴するようなエピソードですね。
尿漏れにお悩みの方、これをきっかけにヨガに挑戦してみるのはいかがでしょうか?尿漏れフリーな快適な生活“+α”の恩恵も得られるかも!?
参考資料
- 日本泌尿器科学会HP(参照日:2019年12月25日)
- AJ Huang et al, Am J Obstet Gynecol, 2019;220:87.e1-13
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