ヨーコ・フジワラ先生と酒造博明

【3話連載】ヨーコ・フジワラ×酒造博明インタビュー 第1部:プラクティスは裏切らない

日々のレッスンや仕事に忙しく、自分の練習時間の確保が難しいんです…。

私たちヨガジェネレーション企画部は講座に参加される皆さんから「レッスンを1週間に14本、15本持っていて、移動や他の仕事、さらには子育てや家事もしているので、練習する時間が…。」そういった声を良く聞きます。

確かに、現代人はとても忙しい。

しかし、どうして、ヨガ指導者には練習が必要なのでしょうか。

今日は、ヨガのプラクティスといえば、ヨガジェネレーション、いやヨガ業界でもトップクラスの練習量を誇る、ヨーコ・フジワラ先生、そして長年ヨガ業界を裏方として、牽引してきたヨガジェネレーション代表:酒造博明から「どうしてヨガ指導者に練習が必要なのか」についてお話をして頂きましたので、皆さん、お楽しみください!

毎日のヨガのプラクティスはトータル3時間!?圧倒的な練習量

練習をすることの意味について論議しているヨーコ先生と酒造。
練習をすることの意味について論議しているヨーコ先生と酒造。
MIKIZOこと酒造博明のプロフィール写真
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僕とヨーコって出会ってどれくらいになるかな?
ヨガジェネレーションが始まる前だから…13、4年?
ヨーコ・フジワラのインタビュー画像
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MIKIZOこと酒造博明のプロフィール写真
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そうだね、ロータスエイトの時代だからそれくらいになるか。あの頃から、ヨーコはすごく練習してるんだよね。最近はどうなの?
基本的には、朝5時半起きで30分瞑想して、7時からのクラスを教えに行く。クラスが終わって8時半から11時前くらいまでアーサナの練習。そこから40分はプラーナヤーマ。

ヨーコ・フジワラのインタビュー画像
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指導はヨガではない。ヨガとは意識を自分の内側に集中させること

ヨーコ・フジワラの練習風景
ヨーコ・フジワラはワークショップの合間の時間も練習を欠かさない。
MIKIZOこと酒造博明のプロフィール写真
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ヨーコは、どうして練習するの?
どうして?それはもう、好きだから。教えるよりも練習するのが好きだから。
ヨーコ・フジワラのインタビュー画像
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MIKIZOこと酒造博明のプロフィール写真
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どうして、こんな質問をしたのかというとね。アシュタンガヨガをやっているヨーコからすると信じられないかもしれないんだけど、最近、僕は1日2時間以上練習している先生の方が少ないんじゃないかと思っているんだよね。

だけど、やっぱりこの業界を良くしていくためには、プロとして練習するのはあたりまえにしていきたいと思っている。例えば、ヨーコはいつも「トレーニング中のヨガは自分の練習じゃない」っていうよね?

言いますね。
ヨーコ・フジワラのインタビュー画像
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MIKIZOこと酒造博明のプロフィール写真
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今の日本のヨガインストラクターって1日2本以上レッスンをしている人が多い。すると「レッスンの中でヨガはやっています」って言うのね。だけど、ヨーコは「それはヨガじゃない」って言うじゃない?

そうね、人前でやっているヨガ。これは、ヨガがストレッチだっていうのであれば、人前であってもストレッチはしているとは思うけれど、私は、ヨガはストレッチだとは思わない。

じゃあヨガって何なのかというと「意識を向けること」。意識を向けるということは、意識を自分に集中させることだと思うの。だけど、指導をしているときの意識は、もちろん生徒に向いているはず。

それが自分に向いていたら、それは指導ではなくて、ただの自己満足だよね。

ヨーコ・フジワラのインタビュー画像
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プラクティスはヨガ指導の引き出しになる

「プラクティスは実験」と語るヨーコ先生。
「プラクティスは実験」と語るヨーコ先生
それから、私は練習で、実験している感じ。自分で練習しているときに、肩をこうしたらどうだろう、呼吸の方法を変えたらどうだろうとか考えながら練習をしているのね。自分の練習でちゃんと出来たことは、指導につながるから。

自分が昨日出来なかったことが今日出来たとき「出来なかったと出来たときのその違いはなんだろう」って考えて導き出した答えが指導の引き出しになっていく。

実験をして、自分の言葉を作っているんだよね。今、ワークショップでよく教えているのが「背中Vの字にして」っていう言葉を使っているんだけど、普通の人が聞いたら「ん?どういうこと?」ってなると思う。

だけど、それって私が練習のときに、「背中のVの字」ってテーマを作って、どのポーズでも成功した実体験に基づいてるの。それをちゃんと説明するから皆わかってくれる。

ヨーコ・フジワラのインタビュー画像
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MIKIZOこと酒造博明のプロフィール写真
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実体験の中で得た気づきを皆に指導しているってことだよね?

そう。
ヨーコ・フジワラのインタビュー画像
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MIKIZOこと酒造博明のプロフィール写真
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この前、福岡のワークショップでパランパラって言葉使ってたじゃない?それって、こういうことなの?
パランパラっていうのは伝統継承。上の人から学ぶっていうことを言っているんだけど、言われたことをそのまま下に伝言ゲームすることを言っているわけじゃない。言われたことを自分で実証してそれを、伝えることがパランパラなんだよね。
ヨーコ・フジワラのインタビュー画像
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MIKIZOこと酒造博明のプロフィール写真
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なるほどね。ヨーコは、練習が好きだし、実体験を積み重ねたいから、毎日練習を欠かさないってことだよね。

休みはあるの?

ありますよ。週に1回。ちなみに練習が好きっていうのもあるし、実体験とかパランパラっていうのもあるけど…サマーディみたいなのを探しているってのもあるかな。(笑)
ヨーコ・フジワラのインタビュー画像
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MIKIZOこと酒造博明のプロフィール写真
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うんうん(笑)僕は、プロゴルファーを目指していたときに、毎日球を打つなんてあたりまえ。仮にプロになれたとして、なれたら球を打たなくなるってありえない。プロなら毎日球を打つ、野球選手だったら毎日バットを振ってあたりまえだと思うんだよね。自分は古い考えかもしれないけど、あたりまえすぎると思ってる。

だけど、今、ヨガ業界でプロになりたい、ヨガの先生になりたいって思っている人が毎日ヨガをしていないっていう事実があるのだとすれば、厳しい言い方かもしれないけど「なれなくて当然なんじゃない?」って言い方になってしまうんだよね。

僕はプロって言葉に敏感だから、今現在、例えばOLさんをしていて、「今からヨガの先生になりたいんですけどなれますか?」って聞かれたら、僕は即答で「なれますよ、なれると思いますよ。」って言う。

だけど、RYT200を取って、オーディションを受けたらプロになれるっていうのは僕が今言っているプロとは違う。僕が思うに、プロって言うのは1万時間くらい練習を積み重ねないといけない、まさに1万時間の実体験だと思うんだよ。

プラクティスは裏切らない。自分に戻る場所

いつもは笑顔の酒造もこの日の対談は真剣そのもの
いつもは笑顔の酒造もこの日の対談は真剣そのもの
MIKIZOこと酒造博明のプロフィール写真
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その実体験を積み重ねて、自分の中で気づきや腑に落ちることを伝えていけるプロフェッショナルになってほしいっていう想いがあるからこそ、今日、ヨーコがどんなことを考えているのかを聞きたかったの。

ヨーコは、僕が会ってきた先生の中でもかなり練習している先生の1人。だから、何かヨガ業界の人にメッセージないかな?

「教えること」って型にはまることじゃない。ヨガって皆バラバラのやり方がある。アシュタンガヨガにしても、ヨガ二ドラにしても、陰ヨガにしても目指すところは一緒。どれが正しいってわけじゃない。うちのトレーニング(ハワイヨガ留学企画サンガワイ)でもよく言ってるのが「自分を見つけなさい」っていうこと。

皆卒業すると、日本に帰って、クラスを持つ。持ってみたもののクラスに人が集まらなかったり、人気のクラスと比べてみたりして自己嫌悪に陥っていくんだけど。そういうとき、プラクティスは自分を見つける基礎になる。

私自身、元々体が柔らかかったわけでもない中で、誰かと比べたり、自己否定したり繰り返してきて、そういうこともう充分やったなって思うくらいやったから、その気持ちもわかるんだけど、そんなときプラクティスは絶対に裏切らないから。

あぁやっぱりこれでいいんだってわかってくると自分のやり方で練習すること、自分のやり方で伝えることがわかってくる。

そうすると自分のやり方に共感する人が生まれてくる。

ヨーコ・フジワラのインタビュー画像
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MIKIZOこと酒造博明のプロフィール写真
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「プラクティスは裏切らない」良い言葉だね。(笑)
うん、プラクティスは裏切らない(笑)
ヨーコ・フジワラのインタビュー画像
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MIKIZOこと酒造博明のプロフィール写真
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いや、それはヨガに限らずだよね。練習は裏切らない。ちなみに、僕が知る限り、最近また、すごく練習している子も増えている気がして、プラクティスの二極化が起こっている気がする。

鼻息荒く、練習しろー!って言うわけじゃないんだけど、せっかくヨガが好きで、その先にあったヨガの先生になろうって思ったんだから、もっともっと練習すれば更なる高みにいけるんじゃないかなと思うんだよね。

ヨガ業界の未来を作る先生たちへ

ヨガ指導者養成講座と名の付く講座はいまや、ごまんとあります。早ければ1日で資格取得ができてしまい「先生」と名乗ることもできてしまう。それは決して悪いことではありません。ヨガを深く勉強できる場が増えたことは、喜ばしいことでもあります。

しかし、ヨーコ先生がおっしゃっていた通り、ヨガは体験したこと、経験したことを伝えていくもの。生徒の前に立ち、そしてプロとして活躍することを願うのであれば、日々のプラクティスは指導者としての責任の1つとも言えます。

「年寄りの言うことと牛の鞦は外れない」ということわざがあるように(こんなこと言ったら、酒造とヨーコ先生に叱られそうですが)たくさんの経験をしてきた業界の先輩が教えてくれることは、素直に聞き実践してみるのが、我々、業界の若手ができることなのではないのでしょうか。

私もヨガ業界に入って3年目に入りました。先輩方が作り上げてきてくれたヨガ業界。いつまでもおんぶに抱っこではなく、真似をするのではなく、私たちのやり方を作り上げていくためにもこういった声は真摯に受け止め、変えていく努力をしていきたいものです。

3話連続となる、今回の対談。次回は、「ヨガを受ける、練習する生徒としての責任」についてお話を伺いたいと思います!

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