「足るを知る」ということ

ヨガ哲学の「サントーシャ」は「知足=足るを知る」実践法

2000年以上前に賢者パタンジャリによって編纂されたヨガの重要な経典『ヨガスートラ』。その中で、ニヤマ(歓戒、すべき事)の一つとして「サントーシャ」という教えが登場します。「サントーシャ」とは、日本語で「知足」と表現されます。

求めすぎて自分を苦しめていませんか?

窓際でカーテンをめくって外をを眺めている寂しそうな女性
迷いや苦しみは自ら生み出していること

足るを知るとは、今持っているもので十分に足りていることを認識し、それ以上に求めないという意味です。私たちは日常生活の中で、「雑誌に載っていたあの服が欲しい」「○○さんみたいにお金持ちになりたい」といったように様々な欲に縛られてしまいがちです。物欲は悪、とまで断言すると少し息苦しいですが、「今目の前にあるものに目を向けて感謝しながら生きる」「持っていない物への執着はやめて現状の中で最大限努力する」と解釈すると分かりやすいかもしれません。

夢や目標と「ないものねだり」を混同しない

「こうなりたい」という夢や目標は生きていく上でとても大切ですが、ないものねだりや執着はかえって自分を苦しめてしまいます。ヨガは「今、ここにいる自分」の内側を見つめるものであり、ここにないものに囚われるのはヨガ的ではありません。

まずは今に目を向けてみる

テーブルの上の手帳に書かれている「Good Enough」という文字
足りているものに目を向けてみよう

毎日の暮らしの中でイライラやストレスを感じるとき、サントーシャをより身近に感じる為に、「足りているものリスト」を作ってみてはいかがでしょうか?
例えば、

  • 自分のことを愛してくれる家族や友人がいる
  • 今日もヨガの練習ができる
  • 帰る家がある
  • ふかふかのベッドで眠れる
  • 蛇口をひねればきれない水が出る、お湯も出る
  • 新鮮な野菜、果物などがいつでも手に入る
  • クローゼットにある服で季節ごとにおしゃれを楽しめる

こんなふうに書き出してみると、「自分は何て恵まれているのだろう」という意識と同時に、感謝の気持ちが沸き起こってくるのではないでしょうか。

「サントーシャ」の教えは、生きていく上で一番大切なものが何か気づかせてくれ、フラフラとしがちな心を「今」につなぎとめてくれます。電車に揺られている時やお風呂に入っている時、心を少し柔らかくして考えてみてはいかがでしょうか。

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