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前後の動きが多いヴィンヤサ!股関節を左右にほぐすクラスの作り方

こんにちは、よがくらげ 雅子です♪

インストラクターとしてレッスンを担当していると、当然レッスンの終わり時間もとても意識します。

時間内に良い流れでアーサナを行いたいし、呼吸が深まる程度にホールドもしたいし、かといって雑にならないように一人一人になるべく寄り添いたい。もちろん急がずにシャバーサナの時間も確保したいし…

それを限られた時間内で実現するにはプログラム内容を考えて進行しないと中途半端なレッスンになりかねません。

ところが多くのレッスンは60分から75分、長くても90分くらいですよね…実際、私が今担当しているレッスンも例外ではありません。

クラスのテーマにもよりますが、自分でレッスンプログラムを構成するクラスであれば、「限られたレッスン時間の中でなるべく色々な動きを身体に体験させたい!」私は常々そういう方針を密かに心に掲げています。

というのも、その方がより心地よく緩んだ状態で最後のシャバーサナを行えるように感じるし、続けるごとに柔軟性や持久力の向上など、効果を実感しやすいからです。

前屈、後屈、側屈、捻り、静的なキープと、動的なヴィンヤサ。なるべくそれらをバランス良く取り入れたい!

そんなわがままな願いから、日頃レッスンプログラムを組むにあたって意識している事について、アーサナのフローの例を挙げながらひとつ書いてみようと思います★

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ヴィンヤサヨガは股関節を前後に開くことが多い

アメリカでパワーヨガが生まれ世界で流行してから、ヴィンヤサヨガのクラスが一気に増えました。運動量が多く、呼吸と身体の動きを合わせ動くヴィンヤサはストレス解消にも効果的で、今や「現代のヨガ」と呼ばれるほど人気のプログラムに。

難易度もアシュタンガヨガに準ずる高いクラスから、初心者でも行えるようなクラスまであるので、幅広い層に人気がありますよね。

そんな、とっても気持ちの良いヴィンヤサヨガですが、太陽礼拝を基調とするヨガの動きには、股関節を縦に開く動きは多くても、実は横に開く動きは少ないと思いませんか?

太陽礼拝は文字通り、太陽を崇拝するようなシークエンスですので、ローランジ、ハイランジ、英雄のポーズなど「太陽対自分」の立ち位置で股関節を前後に開いたり前屈したり、という動きが多いです。

プラーラによる股関節フローの縦の動き
プラーラによる股関節フローの縦の動き

ヴィンヤサクラスの中でも、ヴィラバトラーサナ2(戦士の2番)やパールシュバコナーサナなどは出てきますし、ここでは股関節を横に開く必要があります。でも、股関節を横へ開くための柔軟性が無いとどうしても脚で力強く床を踏みしめる事が難しく、そうなるとアーサナ本来の気持ちよさが体感できません。

プラーラによる股関節フローの横の動き
プラーラによる股関節フローの横の動き:でも気持ちよさを体感しにくい

ここはさらにもう一段階、股関節が横に開くよう柔軟性を高めたい!

とは言えクラスのテーマが「60分のヴィンヤサパワーヨガ」とかだった場合、じっくりじんわりと開脚のストレッチに時間をかける余裕はなさそうです。そもそも、そのレッスンを選んでいるのはしっかり動きたい人達が多いわけですし(^^)

ではどうすれば良いか。

ヴィンヤサで股関節を左右にもストレッチ

私は股関節のストレッチもヴィンヤサの流れに織り込むように心がけています。

プラーラによる股関節を開く動き
プラーラによる股関節を開く動き

例えばヴィンヤサのクラスでおなじみなのは、ダウンドッグから片脚を蹴り上げ伸ばし三本脚へ、このとき、骨盤から横に開いて気持ち良く脇腹まで伸ばし脚をなるべく大きく開いてみる。

この状態で数呼吸キープし、呼吸するごとに上げている脚をさらに上に上に開くよう意識しすると呼吸もアーサナも相乗効果で高まります。脇腹から腿の前面まで伸びて気持ちいい~…

座位で行う開脚よりも脚の重みでさらに股関節に効いてきますよね♪

そして吐きながら上げていた脚の膝を、同じ方の脇の外側にグッと引き寄せる。今度は反対の脇に引き寄せる、鼻と膝を引き寄せる、この動きを繰り返すだけでも股関節の柔軟性はかなり高まるので準備運動にももってこいです★

さて、そこからヴィラバトラーサナ2をベースとした骨盤を横に開く土台でいよいよ股関節を横にもほぐしていきましょう。

プラーラによる股関節を横に開く動き
プラーラによる股関節を横に開く動き

例えばですがトリコナーサナなど、両膝を伸ばす事で安定した脚の強さを感じるアーサナを入れてみても良いですよね。前膝を曲げさらに体側の伸びを深めてパールシュバコナーサナ、そこから前脚の腿裏で手を繋ぎバインドします、ここがポイント。

股関節を横にストレッチするには、こうやって腿を抱え込むのはかなり効果の高い動きです。それなりの柔軟性が必要になるので難しければ手を繋がずに、前の手を床に着いたままもう片方の腕を腰後ろに当てるだけでもOK.。

余裕があれば吐く息で前膝をじわじわと伸ばせるところまで伸ばし、そのままホールドして呼吸を味わいましょう。

吸う息ごとに左右の脇腹を長く伸ばし、吐く息で肩の余分な力を抜いて脇腹と腿を引き寄せて。もちろん腰は反らないように下腹部はしっかり引き込んで。特に前脚の股関節がめっちゃほぐれます(^^)

こういった動きを日々繰り返していると、開脚が苦手だった人がしっかり開くようになっていたりするから嬉しくなります★

ヴィンヤサヨガでは自由に色んな動きを楽しんで♪

股関節の柔軟性は筋肉だけでなく、軟骨や腱を含む関節全体の柔軟性によって決まるので、元々の腱の長さや骨格の個人差によって、柔軟性が上がりにくい箇所でもあります。(逆に言うと、元々柔軟な人は何もしなくても柔軟だったり…)

かく言う私も股関節が元々硬く開脚が苦手だったので、柔軟にしたい人の気持ちがめっちゃよく分かるんです。だからこそ、無理なくヨガをするうちに「気がついたら開くようになってた!」という喜びを知ってもらいたい。

色んな動きを積極的に取り入れる事で、ヴィンヤサのレッスンでも「左右開脚ができるようになりたいんです」という受講生の声にも応えられそうです♪

縛りや決まり事が無く自由に動けるフロースタイルこそ、色んな動きをまんべんなく取り入れたい。

結果として全身が緩み、終わった後に爽快感を味わえるようなレッスンを、私は目指しています(^^)