勧進帳舞台裏

【シニアヨガ×スポーツ医学】歌舞伎役者:松本白鸚さんの勧進帳舞台裏|トレーナー本橋恵美インタビュー

少子高齢化に伴い、ヨガジェネレーションの講座の中でも、「シニアヨガ」「チェアヨガ」の類は、近年最も需要が伸びている分野です。

時代とともに、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」=健康寿命が注目されている昨今。

いつの間にか、クラスの平均年齢が上がってきた。平日の昼間にクラスに来られる方は年齢が高い、ということはありませんか?

そんなクラスに必要な知識。それが今日のテーマ「スポーツ医学」です。今回は、ヨガジェネレーションで今、まさに一押しのスポーツ医学アカデミーの講座を主催しして下さっている、本橋恵美先生から、「高齢化していく世代に必要なスポーツ医学」についてお話し伺いました!

スポーツ医学って何?どんなことを勉強するの?

医者が膝を診察している
スポーツ医学は誰のためのものでしょう?

そもそもスポーツ医学=アスリートのため、運動されている人のためのもの、という認識がある方が多いのではないでしょうか?タイトルを見てもそう思いがちですよね。

しかし、実はそんなことはありません。

何もスポーツ選手に限ったものではなく、スポーツをやっていない方の治療にも非常に役立つ整形外科の一専門分野なのだそう。

日本大百科全書(百科事典)には

日常生活のなかでの歩行から体育やスポーツ競技までを含めた広い意味での身体活動を、医学の面から研究しようとする学問。いいかえれば、疾病の治療や予防、健康の維持・増進、競技力の向上など、すべての身体運動を対象とした総合的な科学といえる。

と書かれています。そう。注目すべきは、私たちの基盤である「歩行」からスポーツ医学の分野に入るということ。すべての人が対象となる学問なのです。

歌舞伎役者:松本白鸚さんもヨガとピラティスをトレーニングに

今回、ヨガジェネレーションで紹介している講座スポーツ医学アカデミーの主催者でもあり、ご自身もトレーナーとして数々の著名人をクライアントにお持ちの本橋恵美先生にお話を聞くことができました。

株式会社E.M.Iの代表取締役:本橋恵美さん
株式会社E.M.Iの代表:本橋恵美先生
私のクライアントさんの中には、歌舞伎役者の松本白鸚さんがいらっしゃいます。御年79歳になりますね。そのお年でも20キロの衣装を着て、歌舞伎の舞台に立たなければなりませんし、歌舞伎ではマイクを使いません。全て地声で舞台を行わないといけないんですね。79歳というご年齢ですが、片足で飛び六方をしなきゃいけないんですよ。

飛び六方とは、片足でトントントンと跳びながら花道を去っていく動きのこと。79歳のご年齢には非常にハードな動きとなります。増して20キロの衣装を着て、その動きを行う、その裏側には、本橋先生の裏での大きなサポートがあったと云います。

コロナで歌舞伎座が1年休演。体力の低下からの復活劇

新型コロナウィルスが猛威を振るった、2020年歌舞伎座は、1年間休演を余儀なくされました。もちろん、役者の皆さんもその間、舞台に立つことはありません。

株式会社E.M.Iの代表取締役:本橋恵美さん
株式会社E.M.Iの代表:本橋恵美先生
79歳の方が、1年間舞台に立たないと本当に筋肉が落ちてしまうんですよね。最初にお会いしたとき「家の中のトレッドミル(ランニングマシーン)では歩いているんだけど、歩く時に、手すりを持たないと歩けない」って言われてたんです。

やはり白鸚さんも例外ではなく、体力が落ちてしまっていたそうです。

株式会社E.M.Iの代表取締役:本橋恵美さん
株式会社E.M.Iの代表:本橋恵美先生
それなのに、2ヵ月後の勧進帳で花道を20キロの衣装を着て、飛び六方しないといけない、って言われて。片足立ちの足元は下駄で。しかも、飛び六方をするタイミングはすごい息が上がっている引き際のところ。正直「マジですか…」と思ったんですけど、「じゃあ週に3日やりましょう」っていうことで、やり始めたんですよ。もちろん、ヨガだけじゃなくて、ピラティスも筋トレも取り入れながら。

とお話してくれた、本橋先生。

株式会社E.M.Iの代表取締役:本橋恵美さん
株式会社E.M.Iの代表:本橋恵美先生
もうそれをやりきって、初日の舞台を見に行ったときは泣きましたね。

本橋先生のトレーニングと白鸚さんの素晴らしい努力の結果、見事、その舞台は成功を収めることができたのです。

健康年齢。いかに健康な体で生きるのかがテーマ

本橋恵美さんのお母様と恵美さん
向かって左:本橋先生のお母様と右:本橋恵美先生。76歳とは思えない…!

白鸚さんのような、ハードな動きをすることがなくとも、いつまでも健康で日常生活に困らない動きができるのが理想ですよね。

株式会社E.M.Iの代表取締役:本橋恵美さん
株式会社E.M.Iの代表:本橋恵美先生
健康のベースはやはり歩行ですよね。膝が痛かったり、腰が痛くて歩けないってなるとどんどん家から出なくなってしまって内向的になってしまいます。お年寄りのメンタルは問題視されていますしね。そのためにも『歩ける』っていうのは非常に重要なんですよね。

と本橋先生。本橋先生は現在76歳になるお母さまと一緒に生活されているそうで、

株式会社E.M.Iの代表取締役:本橋恵美さん
株式会社E.M.Iの代表:本橋恵美先生
歩かなくなると、まず、前脛骨筋が落ちるんですよ。ここが落ちると躓きやすくなって、転倒してしまうんですね。そこで骨折してしまって…。というケースが非常に多いですよね。うちの母は、76になるのですが、週に1回ヨガ、週に2回ピラティス。週に5回くらいは1時間半から2時間一緒に歩いているんですよね。あとスクワット1日100回。

トレーニングをされている本橋先生のお母さま
トレーニングをされている本橋先生のお母様のご様子。猫ちゃんたちもかわいい…

そこまで!?と思うかもしれませんが、「これをやってやっと背筋が伸びたお年寄り」とおっしゃっていました。いかに、日常生活だけでは、体力や筋力が落ちてしまうのかがわかりますね。

ヨガがシニアにヨガが有効な2つの理由

親の後ろ姿を見て「年取ったなぁ」と思うことありませんか?
親の後ろ姿を見て「年取ったなぁ」と思うことありませんか?

丸くなり小さくなった親の背中を見て、ショックを受けたことがある方が少なからずいるのではないでしょうか?親には「いつまでも大きな背中でいてほしい」と願ってしまうのは私だけではないはずです。

株式会社E.M.Iの代表取締役:本橋恵美さん
株式会社E.M.Iの代表:本橋恵美先生
例えば、背筋の話で言うと、ヨガは伸展動作が多いという意味でも、高齢者には良いんですよね。ピラティスもヨガももちろん屈曲も伸展もあるのですが、動作としてはピラティスは屈曲動作が多くて、ヨガの方が、伸展動作が多いですね。だから、シニアの方々の背中が丸くなっていくのを防ぐには、ヨガが良いと思いますよ。

ピラティスとヨガ、どちらもご存知の本橋先生ならではのお言葉。非常に勉強になりました。

株式会社E.M.Iの代表取締役:本橋恵美さん
株式会社E.M.Iの代表:本橋恵美先生
あとは、バランス感覚ですね。お年寄りは段々と三半規管の機能が落ちてくるので、そこを鍛え続けないといけないんです。ヨガはあえてバランスを崩れたポーズが多いので、そこを鍛えるわけですよ。

とお話してくださいました。

ヨガ×スポーツ医学で、更にヨガ指導のスキルを上げよう!

いつまでも健康で一緒にたくさんのことを楽しみたいですよね。
いつまでも健康で一緒にたくさんのことを楽しみたいですよね。

本橋先生はご自身でも多くのご高齢のクライアントをお持ちです。今回は一例として、歌舞伎役者である松本白鸚さんと本橋先生のお母さまの例をお話してくださいましたが、特にシニアを指導する上では、スポーツ医学の知識は欠かせない、とお話してくださいました。

高齢の方になればなるほど、色々な疾患を抱えていらっしゃる方も増えます。そんな方々にヨガやピラティス含む、全ての運動指導をする上で勉強しておくといいことが詰まった講座それがスポーツ医学アカデミーなのです。

2021年10月からは身体構造の基礎を学ぶ、スポーツ医学アカデミー<構造編>が、そして来年の4月からは<機能・障害編>が開催されます。

今なら、その講義の一部である、西良先生のご講義を無料で視聴ができます。

ヨガの先生がスポーツ医学の知識を身に付ければ、鬼に金棒!ヨガ指導の幅が更に広がるはずです。アスリートを指導することがなくても、高齢の方をケアする機会が多いヨガの指導者の皆さまはぜひ、勉強してみてください。また、ご自身のこれからの体をケアするために受講されるのも良いですよね。

本橋先生のお話は、実際のご自身の経験を基にお話してくださるので、とても面白いですよね。機会がありましたら、また色々な体験談をお伺いしたいと思います!

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