ストレス耐性はつけることができるのか?

医学博士に聞いた!ストレスに強い人、弱い人。ストレス耐性はつけることができるのか?【前編】

「コロナ鬱」「コロナ疲れ」。未知のウィルスとの遭遇は私たちの生活に、メンタル面を含めて様々な影響を及ぼしています。これらの原因はいわゆる「コロナストレス」です。毎日ニュースをチェックし、「今日は何人の感染者が出たのだろう?」「GoToキャンペーンはこのまま続行されるのかな…」「来年のオリンピックはどうなるんだろう?」テレビやネットでは、不安になるようなニュースばかり。

その影響で、心が疲れてしまっている人も少なくありません。

ヨガ業界でも未だスタジオでのワークショップやクラスは、人数を制限し、万全のコロナ対策下で開催をしています。常に掃除や衛生面に気を遣わなければならない、今の状況はまめな人・真面目な人ほど負担に感じていらっしゃるのではないでしょうか。

ストレス。この形のないものに私たちはどう対応していくべきなのでしょう?

そこで、医学博士でもあり、ヨガ講師でもある皇村昌季先生から、「ストレスに強い人と弱い人の違いについて」そして、「人間はストレスに耐性をつけていけるのか?」「ヨガでストレス耐性をつけるには?」を前編と後編に分けてお話頂きました。前編の今回は、「私たちはストレス耐性をつけることができるのか?」をお聞きしましたので、皆さんお楽しみください。

ストレスとはユーストレスとディストレス2種類がある

ストレス耐性2
ストレスにはユーストレスとディストレス2つのタイプがある

そもそも大前提としてストレスは2つのタイプに分けられます

と皇村先生。私たちが生きていく上で、適度なストレスは、ユーストレスと言って、有益な刺激として、私たちが生活する上で向上心や意欲を掻き立ててくれるものです。

皇村昌季先生
皇村昌季先生
例えば、トレーニング。適度な範囲内であれば、体にストレスをかけて鍛えることでスピードやパワー、持久力など身体能力が向上します。疲労からも短時間で回復して、高いパフォーマンスを安定して維持できるようになります。だけど、ストレスをかけすぎると、疲労がたまって逆にパフォーマンスが落ちてしまったり、怪我に繋がります。

と話してくれました。ストレスと聞くと私たちは全てが悪いものだと思いがちですが、決してそうではありません。では、よく耳にする「ストレスに強い人」「ストレスに弱い人」というのは、どういう人のことを言うのでしょうか?

ストレスに強い人、弱い人の違いは?

ストレスに強い人、弱い人
同じ出来事がBの人にはディストレスになってしまう
皇村昌季先生
皇村昌季先生
ストレスに弱い人っていうのは、脳のという扁桃体部位が必要以上に反応して、ストレス反応が起きやすい人ですよね。大きな物音を聞いて、過剰に反応してしまう、こういう人はストレスに弱い人と言えます。「あー、今大きい音がしたな」っていう感じで落ち着いて受け止められる人がストレスに強い人ですよね。

と皇村先生。さらにこんなお話もしてくれました。

皇村昌季先生
皇村昌季先生
いずれにしても皆ストレス反応は起きているんですよ。でも、その度合いを適度な範囲に抑え込める人はストレスに強い人。コントロールできず過剰に反応してしまう人がストレスに弱い人ですよね。過剰に反応してしまう人たちは、それが無意識に起こってしまってる。だから困るんですよね。身近な出来事にワッと反応して交感神経優位になって、その危険に立ち向かおうとすること、起きている危険から遠ざかろうとすること(闘争逃走反応)がずっと起き続けてしまっている。すると過剰なストレス反応であるディストレスになってしまうわけです。

つまり、ストレスに弱い人、というのは、自分のストレスに気が付かないまま、どんどんストレス反応が起き続けて多重化してしまい、コントロールできないレベルになってしまっているということになります。

頑張る人、我慢する人は特に要注意!?

日本人はストレスに要注意かもしれません
日本人はストレスに要注意かもしれません

更に、驚くべきは、

実は頑張り"すぎ"ちゃっている人や我慢し"すぎ"る人っていうのはストレスに弱いとも言えます

日本人は勤勉で努力家も多く、「頑張り屋さん」が非常に多い。耐えることが当たり前で、得意な人も多いのではないでしょうか。頑張れる人というのは、ストレス耐性も強そうな気がしませんか?しかし、先生に詳しいお話をお聞きすると、

皇村昌季先生
皇村昌季先生
逃走闘争反応では、アドレナリンというホルモンが出ます。いわゆる頑張りホルモンですね。「頑張る」というのは、ときには必要なことです。でも、頑張り"すぎ"てしまう人は、無理をしている自分に気づかずストレスの海で溺れかけている人ですよね。それから我慢強い人。慢性ストレスに関係の深いコルチゾールというホルモンは、我慢ホルモン。我慢しすぎてしまう人は、免疫や認知機能が低下して、最終的にはストレスに蝕まれてしまいます。相当頑張って、相当我慢した先の結果として、心が病んでしまったり体調を崩してしまうわけです。

ストレスとの付き合い方は難しいですね。特に問題なのは、コルチゾールの過剰分泌につながる我慢する方のストレスなのだそう。現代人は我慢を強いられる場面が多く、ストレスが慢性化していることが珍しくありません。ストレス状態が長期間続くことで、心が病んでしまい、体に症状が出てしまう。さらに日本では我慢することが美徳のように考えられています。なので、ますます悪循環です。

ストレス社会と呼ばれる現代社会。ストレス耐性はつけられる!?

女性が夕日に向かって両手を挙げている
ストレス耐性はつけられるのか!?

では、ストレスに弱い人というのは、生まれつきでずっと弱いままなのでしょうか?それとも強くなることはできるのでしょうか?

皇村昌季先生
皇村昌季先生
まず1つ言えるのは、初めて挑戦することは怖いですよね。しかし、二回目、三回目と続けていると徐々に慣れてきます。慣れというのがいわゆる、ストレス耐性です。また、似たような経験があるというのもストレス耐性の1つだと言えますよね。「あ、こんな感じかな?」って想像して、応用できるから。でも、それも度を越せば、大きなストレスになってしまいますけどね。

スポーツ選手をみてみましょう。オリンピック選手の練習を普通の人が行うことはできません。とても耐えられないですよね。でも、耐えられる範囲の練習を少しずつ行うことで、だんだん耐えられるレベルが上がっていく。そうすることによって、プロの選手たちは、過酷な状況でもプレーができるわけです。

つまり、私たちは、自分の力でストレスに耐性のある心と体を作れるようになるということです。では、どうすれば、ストレスに耐えられる、心と体を作ることができるのでしょうか。

皇村先生からは、

「だからヨガが必要なんですよ!」と心強い一言が。

次回は皇村先生から、「ストレス耐性のある心と体はヨガで作れる!」をテーマにさらにお話をしていただきますので、皆さんお楽しみに!

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