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木、火、土、金、水、五つのパワーバランスを軸に、広い視野と高い視点から、自然界や身体のことを分析し、理解していくと、あらゆる現象のつながりを実感できるようになります。
この五行の基本的な考え方は、日常生活で、ヨガで、さまざまな場面での問題解決に役に立ちます。
これまで、五行の一つひとつの要素について、そして、生みだす連鎖「相生(そうせい)」についてお伝えしてきました。今回は、五行のもう一つの基本概念、「相剋(そうこく)」について取り上げたいと思います。
何ごとも、一つひとつの力が強過ぎると、まとまりが悪くなり、バランスが崩れていきます。そんな時に大切なのが、抑制することによって調整し合う関係性、「相剋(そうこく)」なのです。
例えば、身体の調和、心の調和、人間関係の調和に、なんとなく歪みが生じていると感じる時に、「相剋(そうこく)」のパワーバランスを意識すると、その解決法が導きだせるかもしれません。
理解を深めるために五行をおさらい
まずは、「相剋(そうこく)」の関係をより深く理解するために、木・火・土・金・水の特徴をおさらいしましょう。
<木>
時に、風に吹かれてしなりながらも、土から栄養や水分をもらい、葉や枝を上へと伸ばし、さらに外に向かってぐんぐん成長していくことから木は、のびのびと広がる力を象徴しています。
<火>
炎は上へと、燃え上がり、温かいものや熱は上へ上がることから、「火」は、熱を持ち、上昇していく力の象徴。
<土>
土に種をまくと植物が育つことから、「土」は万物の母、また何かを生み出したり、受け入れたりする性質を象徴しています。
<金>
金属には重さがあり、かつ使いやすいものにするために、人が手を加えられることから「金」は、下へと沈み、ひとつにまとまっていく力、また、形を変えていく性質を象徴しています。
<水>
雨や川のように、冷たく、下へ流れ、潤すことを象徴しています。
「相剋(そうこく)」が伝えるメッセージ
「相剋」の「剋」とは「勝つ」という意味です。
例えば、「木は土を剋す」という表現をするのですが、この場合、木は土の中に根を張るので、土を剋す、つまり木が土に勝つということを意味しています。
それぞれの行はどれかの行に勝ち、どれかの行には負けることでバランスをとっているというわけです。
「剋」される側には、譲る精神が働いているとも捉えられます。
「相生(そうせい)」によって、生み出す連鎖でのバランス、そして、「相剋(そうこく)」によって、抑制的に働くこと、または譲ることでのバランス、この2つの関係が絶妙に働き合うことによって、五行の調和が保たれているのです。
五行、それぞれの「相剋」をチェック
- 木は土中に根を張り栄養を養う:木剋土
- 土は水を吸収してせきとめる:土剋水
- 水は火を消す:水剋火
- 火は金属を溶かす:火剋金
- 金属でできた刃物は木を切る:金剋木
「相剋(そうこく)」と五臓、感情の関係性
肝・心・脾・肺・腎
怒・喜・思・悲・恐
上の表を参考に、それぞれの関係性を、どうひもといていくのかというと、例えば……
木剋土の場合
木の怒り(イライラ)の感情が大きくなると、土の属する脾の働きが制御されて、消化器系に影響を与えます。
水剋火の場合
水の恐れの感情が、火の喜びを制御し、心がいじめられて動悸が生じたりします。
この制御する関係は、バランスをとるようにも働いています。金剋木だと、木の怒りやいらいらの感情は、金の腎の働きと関係している「深い呼吸」によっておさまったり、水剋火の場合、喜び過ぎて上がった熱(興奮状態)を、水がクールダウンしてくれるという関係性で抑制の力によってバランスを整えているのです。
この「相剋(そうこく)」の関係性は、各感情を鎮める色を取り入れることで、調整することもできます。
感情と色の関係

相剋の関係性からみると……
- 木の属性「怒り」が強い時→金の属性「白」:金剋木
- 火の属性「喜び(興奮状態)」が強い時→水の属性「黒」:水剋火
- 土の属性「思い悩む」時→木の属性「青」:木剋土
- 金の属性「悲しみ」が強い時→火の属性「赤」:火剋金
- 水の属性「恐れ」が強い時→土の属性「黄色」:土剋水
上記を参照に、各感情に対して有効に働く色を生活の中に取りいれたり、瞑想をする時に、該当する色をイメージすることで、過剰な感情が抑制され、バランスをとってくれるのです。
また、五行の基本的な考え方をマスターすると、日常生活のちょっとしたことで、心と身体のバランスを整えられるようになります。
ヨガの先生方にとっては、クラスの構成を考える時に五行を意識すると、調和の取れたシークエンスを創り出せると思います。
次回は、五行と経絡とポーズの関係性についてお伝えします。
参考資料
- 『新版 東洋医学概論』(教科書検討小委員会 著/医道の日本社)
- 『初めて読む人のための素問ハンドブック』(池田政一 著/医道の日本社)
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