綺麗なグラスに注がれている水

女性の悩みのトップ「冷え性」!改善には水とヨガが効く!?

女性特有の症状を引き起こす「冷え性」

ソファでダウンジャケットを着た男女が寒そうに手をこすり合わせている
冷え性の悩みを抱えている人も多い現代

冬場はもちろんのこと、夏場のクーラーの部屋の中でも冷え性に悩まされている方も多いかもしれません。しかし、冷え症を自覚しているからといって病院に行っても、検査の結果が特に異常なければ治療されることはありませんし、病気ではないからと特に気にされない方も多いようです。

実は、その冷え性をそのままにしておくと、肌の美容や健康のために良くないだけでなく、女性特有の生理不順や生理痛、不妊症、頭痛、肩こり、腰痛などの原因となってしまいます。今回はそのような冷え性に注目してみます。

足の火照りも冷え性のひとつ!?

一般的に「冷え性」とは血が滞っていて血流が悪いことをさします。そのため手足が冷たいことが冷え性だと認識している方がほとんどではないでしょうか。

それでは皆さんの中で、足の火照りで夜眠れない、というご経験がある方はいますか?実は足の火照りも実は冷え性のひとつなのです。血流が悪くなっていることが原因で足に熱がこもっているように感じてしまうのです。

冷え性の5つの原因

東洋医学では冷え性には5つの原因があると言われています。

  1. 陽気不足
  2. 血虚
  3. 瘀血
  4. 水毒
  5. 気逆

それでは、それぞれの内容について具体的に見ていきましょう。あてはまるものはありますか?

陽気不足(ようきぶそく)

東洋医学で言う「陽気」=「気」とは、元気、気力、生気といった言葉があるとおり、まさに生命活動のエネルギーのことを表します。身体の活動を促進したり、身体全体を温める働きのあるエネルギーのことです。

身体中を巡る血液も、飲食物から取り入れた栄養も、この「気」によって動かされていると考えられています。この身体を温めるエネルギーが不足すると、熱を生み出す力が弱まり、寒さに対しての抵抗力が減るので、体が冷えやすくなるのです。エネルギー不足で細々としていたり、全体的に色白で弱々しい印象だったり、疲れやすい、またはやる気がないなどの特徴があります。

血虚(けっきょ)

血虚とは、貧血のような状態で、血が不足し、酸素も足りていないということ。さらには血管の通り道が細くなり、末端の血管に届かずに供血不足になっている状態とも言えます。

身体が酸欠になって栄養が足りず、疲れやすい体質になります。また、毎月生理による出血がある女性は、男性よりも血が不足しがちです。そのほか、偏食や食生活が単調になりやすい人は、血のもととなる栄養がとれず、血が不足しやすいと言われています。

瘀血(おけつ)

血管を通っている血の状態について、「サラサラの血」または「ドロドロの血」という表現をよく耳にします。瘀血とはまさしく血がドロドロ、ネバネバの状態になっていることで、血の流れがスムーズにいかず停滞し、栄養の補給や、老廃物の排出が滞っている状態です。そのため手足の先の細い血管に血が流れにくくなるので、末端に冷えを感じるのです。

水毒(すいどく)

首にスカーフを巻いた女性が水を飲んでいる
水と自分の身体の関係、見直してみませんか?

冷たい飲み物の飲みすぎ、運動不足のため代謝が悪い、胃腸が弱いことなどによって、余分な水分を身体の中に蓄えてしまい、外に排泄しきれていない状態のために身体が冷えることです。

通常の純粋な水では水毒にはなりません。喉が渇いた時に飲み、渇きがおさまれば飲みたくなくなるので、飲みすぎるということはありません。けれどコーヒーや紅茶、清涼飲料水などの、美味しい味がついている水や、夏場は冷たい水を必要以上に飲みすぎてしまいがちです。お菓子などの甘い物、味が濃い食事をすると水が欲しくなります。また、食べ過ぎたことによっても、水を欲します。カロリーの高いもの、塩分、糖分など必要以上に摂取することも水毒の原因となります。

気逆(きぎゃく)

「気」の流れは上から下に流れています。字の通りこの「気」の流れが逆になることで血の巡りも悪くなり、頭や上半身は火照ったり、のぼせているのに手足は冷たくなってしまうことを言います。

これはいわゆる自律神経失調症による冷え性であると言えます。女性の更年期症状のホットフラッシュのように急に汗をかいたり、のぼせたりするのもこれに当てはまります。

冷え性の改善に、水とヨガ

窓際で本を広げてマグカップを置きくつろいでいる女性の足下
手足の冷えを解消するのに水をヨガが効果的!

このように冷え性といっても様々な原因があります。どれも防ぐためには毎日の生活が基本です。十分な睡眠と、バランスの良い食事、特に体温調節機能に影響がある冷暖房の使用に注意すること、そして、最大のポイントは適度な「水」と「運動(ヨガ)」です。

水は身体を冷やすからあまり良くないとする方もいますが、反対に水は循環を良くして冷えを改善してくれます。水には体温の調節の働きがあります。体温を平均36〜36.5°に保ってくれるのです。また、水を飲むことで副交感神経を活性化してリラックスする効果もあります。

喉が渇いた状態が続くと頭がボーっとしていると感じたことがある方もいらっしゃるでしょう。水をとり、身体を動かすことで「気(エネルギー)」の流れや血液の流れを促します。頭がすっきりしない状態も、運動することで軽減され、身体も温まり、手足の冷えも徐々に解消していくでしょう。

何より大切なのは、「呼吸」です。身体を動かすことで呼吸が促進され、呼吸の動きも、体内の流れを促します。そのほとんどが水で成り立っているわたしたちの細胞ひとつひとつに、エネルギーを供給し、身体にエネルギーをみなぎらせるのです。

これほどまでわたしたちの身体に影響のある水との関係。見直してみてはいかがでしょうか?