楽しいヨガクラス開催の秘訣は、指導者が楽しんでいること

楽しいヨガクラス開催の秘訣は、指導者が楽しんでいること

ヨガの指導者は皆とても熱心で「自分を高めたい!」という意識の人たちが多いと思います。ヨガが好きだからこそ、指導しながら「もっとヨガでできることを増やしてほしい!好きになってほしい!」と思うものです。

生徒さんがヨガに求めているのはなんでしょうか?完璧なヨガのポーズがとれるようになることでしょうか?

自分がヨガを始めたときを思い出してみましょう。実は求めていたのは「リラックスできる楽しい時間」「認められること」「何かができるようになった!という喜び」「健康になったと効果を感じること」ではなかったですか?

リピーターを増やすためには?!ヨガの”苦行”の伝統を続けない!

生徒さんが楽しい時間を過ごし「もっとヨガもうまくなりたいし、楽しみたい」と思ってくれれば、インストラクターの仕事はとてもラクになります。自分で生徒さんが工夫して動いてくれれば、あまり指導者は口出しをしなくても良いくらいです。なにより、レッスンが楽しければきっとまた来てくれます

ヨガの効果や目的は人それぞれですが、続けてくれればきっと効果が得られるというのは教えているみなさんがきっと一番よくわかっていると思います。一番避けたいのが苦行になってしまった結果「やる気や自信を失わせる」ことです。そんな楽しくないレッスンに生徒さんは継続的に通ってくれなくなります。

そこで、みなさんに自分のヨガの練習を振り返ってほしいのです。

  1. どんな練習が楽しかったですか?
  2. どんな練習がつまらなかったですか?
  3. どんな練習が苦しかった、あるいは辛かったですか?

2と3をよく振り返ってみましょう。この中で、あなたにとって後に役立ったこと、それをやったおかげで体や心がラクになったこと、上達したこと、自由に体が使えるようになった実感があることはありますか?または、効果が感じられなかった、辛くなってしまったことはありますか?

辛かったヨガのやり方や「役に立った」という実感のないものは自分が教える立場になった時には廃止することを提案します。いくらヨガに「伝統」の教え方があったとしても、あなた自身が効果を感じない練習方法は、生徒さんのためになる可能性はとても低いと思います。

姿勢や体に関する指摘をする際は要注意

姿勢や体に関する指摘をする際は要注意
姿勢や体に関する指摘をする際は要注意

ヨガのレッスンには姿勢や体の使い方に関する指導がたくさん出てきますが、本当はヨガをするときに「体をどうしたら良いのか」「個人の体にとって何が良いのか」というのはとても複雑な話。本来全員に共通するように、一般化するのが難しい部分がたくさんあります。

でもヨガでは「姿勢をよくする」「肩甲骨を動かす」「お腹を引っ込める」などの指導がよく聞かれます。ヨガを教えてもらった時に、先生に言われたことは腑に落ちましたか?体は使いやすかったですか?良い効果をもたらしたでしょうか?

今現在先生であるあなたにとって、当時のそれが「良い」という明確な理由や、強い直感、体に対する正確な理解がなく、ただ「自分もそう言われたから」という曖昧な理由しかないのであれば、それを指導するのは辞めるべきです。

「先生の指示が理解できない」「体(個人)のことを批判された」と感じ、自信を失い始めた生徒さんの体には何が起こるでしょうか? ずばり、体は以下のような反応を示します。

  • 体の軸が縮まる、緊張して固まる
  • 体の動きの幅や対応力が狭まる
  • 動きが非効率になり、怪我をしがちになる

とてもヨガに役立つとは思えない状態ですね。生徒さんの心は閉じ、守りに入ってしまい、吸収力が落ちてしまうのです。

あなた自身がヨガを楽しみ、それをエネルギーに変えよう!

そうならないように、以下のことに言葉を向けていきましょう。

  • ヨガのフローの目的(レッスンの目的)
  • 動きのプラン(体のどこが動きをリードして、どの方向に動くか)
  • 自分にとっての面白さ、探求していること
  • ヨガが楽しめるストーリーやメンタルのこと

人が成長し、学ぶためには、「やりたい!」と自発的に思うエネルギーがとても大切です。それは、実は体の軸の使い方にダイレクトに反映されます。人間の脳と体は、笑顔になれる時が一番柔軟に使え、学べるようにできています。つまり、もっと効率的にヨガが学べるのです。

あなた自身が今ヨガについて「これが面白い!」と感じていることをエネルギーに変えましょう。ヨガの伝統に盲目に従うのではなく、常に問いかけ、自分にとって良いものを選び、楽しむことからヨガを伝えることです。

そのコツコツとした毎日の努力の積み重ねが、きっとあなたのクラスを、生徒さんでいっぱいにすることでしょう。