丸めたヨガマットとハーブティーのカップ、ヨガベルトとブロックなどが置かれている

アーユルヴェーダをヨガクラスにどう活かす?今さら聞けない代表的な取り入れ方3つ!

絶対知っておくべき!アーユルヴェーダとヨガの関係

アーユルヴェーダとヨガは5000年ほど前、ほぼ同時期に発祥したため姉妹科学として語られています。

特にアーユルヴェーダは現在海外セレブや女性誌を中心に美容健康法として人気を集めていますが、実はインドでは予防医学として伝わっており、アーユルヴェーダ医師による診察は日常的に行われています。

同じく美容法としても人気の高いヨガですが、ヨガをするためにはまずある程度健康な体が必要です。ヨガの練習者たちは、ヨガの効果をより高めるためにアーユルヴェーダを取り入れ、健康を保つように努めています。

ひとりひとり健康法が異なる!

アーユルヴェーダの特徴は、ひとりひとりの体質「ドーシャ」を以下の3つのタイプ

  • ヴァータ
  • ピッタ
  • カファ

に分類し、タイプにより対処方法を変えていることです。

例えば同じ髪の手入れでも、ヴァータの人は乾燥しやすいので潤すようなケアを、逆にカファの人はオイリーになりやすいので、油分をさっぱりと落とすケアをします。

ドーシャについて詳しくはこちらの記事も参考にご覧ください。

アーユルヴェーダ入門:「ドーシャ」って何?

それぞれの体質に対するケアとヨガの取り組み方

そしてこの3つのタイプ「ドーシャ」、実は人間の体質以外にもあらゆるものを分類することができるのです。個人や環境のタイプが分かれば、それぞれにあった体質のケア、さらにはヨガの取り組み方もわかるはず!早速見ていきましょう。

1:季節に合わせて

カレンダーと目覚まし時計と花瓶
季節にもそれぞれドーシャが存在します

季節にもドーシャが存在します。分類は下記の通りです。

カファ:心身が重だるくなりがち。手や足もむくみやすい
夏〜初秋ピッタ:熱が溜まりやすく、消化力が落ちやすい
中秋〜冬ヴァータ:疲労感が溜まりやすく、イライラしやすい

例えば手足のむくみやすい春は、しっかりと体側や太ももの裏側をしっかりとストレッチしてあげるポーズを取り入れると効果的です。特にふくらはぎや上体も気持ち良く伸ばせるトリコナアサナ(三角のポーズ)などをクラスに取り入れると良いでしょう。

同様に、消化力が下がる夏の季節は腹筋を温めナヴァアサナ(船のポーズ)、イライラしやすい冬などはリラックス効果の高いヴィパリタカラニなどを入れてみましょう!

2:天気でひと工夫

温度計とレモン水
天気によってもドーシャは左右されます

上記と同じ特徴は、天気によっても表れます。天気ごとの心身の状態は、季節ごとと同じと考えて問題ありません。

じっとりとした雨の日カファ:心身が重だるくなりがち。手や足もむくみやすい
日差しが強く蒸し暑い日ピッタ:熱が溜まりやすく、消化力が落ちやすい
風がとても強い日ヴァータ:疲労感が溜まりやすく、イライラしやすい

対処方法となるポーズも基本的には季節のごとのものと同じです。湿度や気温を毎日細かく観察していると、取り入れていくポーズの強弱もつけられるようになっていきます。

ただし、急な天気の変化が生じた場合には、季節の際と違い、体がうまく順応hしていない場合があります。ドーシャに対応するポーズを急にたくさん取り入れるよりも、様子を見ながら少しずつ足していきましょう。

3:生徒やクライアントのタイプで調節

シニアの生徒を指導するヨガインストラクター
個人個人の体質に合った接し方をしよう

冒頭でお話した通り、生徒やクライアントひとりひとりにも体質の違いがあります。クラスに来ているお客様のドーシャに共通点が多い場合や、パーソナルトレーニングを行う場合には有効です!

例えば、もともとカファの傾向が強い人でも、その日の体調や気分ではヴァータの対処が必要な場合がありますので、お客様をよく見て対応することでより満足度が高まります。

ただし、ドーシャは複数組み合わさっていることも多く、厳密にお客様のドーシャを知りたい場合には専門的なトレーニングが必要です。あまり「この人のドーシャはこれ」と決め付けすぎず、「相手の傾向を掴む」くらいの心構えでいるのが良いでしょう。

満足度の高いクラス作りを!

3人の女性が半魚のねじりのポーズをしている
季節や気候に合わせたクラスを実践できるようになろう!

人間は太陽のリズムなど、自然の流れに合わせて生活するのが心地よいとアーユルヴェーダでは言われています。季節や気候に合わせたクラスを実践できれば、クラスに足を運んでくださる方々に、もっと喜んでいただけることは間違いないですね。

先ほど記載した通り、突き詰めてやっていくなら、ドーシャの診断や対処方法は専門的なトレーニングが必要になります。判断に迷ったら、アーユルヴェーダの専門家や講師の個人セッションなどで相談してみてくださいね!