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「思い出すと腹が立つ」という体験を皆さん一度はされたことがあると思います。まるで今起きた出来事かのように、ずいぶん昔の話を憤慨しながら話してくる人の相手をしなければならなかった経験も皆さんお持ちだと思います。
あんまりにも怒っているから相手の勢いに圧倒されてしばらく聞いていたら、その出来事が一ヵ月も前のことだった、などといった感じですね。
怒りの再体験は更に悪影響を及ぼしている
怒りを思い出している時、実はネガティブな体験を話している本人は、実際にもう一度その「ネガティブな体験」を頭の中で再現して繰り返しています。
ここで大切なのは、人に話さなくても、思い出して心乱されるだけでも、もう一度体験している事になる、というとこです。
この状態を「再体験(さいたいけん)」と言います。困った事に、再体験の心身に与える悪影響は、実際に初めてそのネガティブな体験をした時と差がない事があります。
つまり、再体験すればする程、不快な出来事を頭の中で繰り返すだけでなく、心身にもネガティブな影響を及ぼしている、という事です。一般的には、時と共に嫌な出来事の心身への悪影響が軽減していくものですが、そうならずに繰り返し苦しむとしたら、厄介ですね。
どうしたらこうした気持ちにとらわれないでいられるのでしょうか?

この図を使って順にご説明していきます。
STEP1:負の感情にとらわれないために「今この瞬間」に注目
まず最初の段階で、負の感情が発生した時に、
- 怒り、悲しみなどのネガティブな感情をいかに自分の中にため込まずにいられるか
- 再体験してしまう事が無いようにするか
といった事が非常に重要になります。
こうした点は、「過去を後悔せず未来のことを心配して不安に駆られず”今この瞬間”に注目し、あるがままを受け入れ時を過ごす」という点において、マインドフルネスがお役に立てる部分だと思います。
あるがままを受け入れることが出来れば、心身乱される事も当然少なくなり、結果として再体験をして自らの首を絞めることも少なくなるでしょう。
STEP2:感情をコントロールするためは「客観化」と「気分転換」
次は、残念ながら抱えてしまったネガティブな感情、例えば怒りの感情をいかにコントロールするかです。
怒りのマネージメントは、「アンガー(怒り)マネージメント」という言葉が使用され、本や、セミナーなどで昨今ホットな分野です。皆さんの中にも詳しくご存じの方がいると思います。色々な方法が指摘されている中で、すぐに実行に移せるものを2つご提案いたします。
- 客観化
- 気分転換
1.客観化とは「怒っている自分」を意識すること
客観化とは、怒りの感情をなるべくそぎ落として、「私は今怒っている」という事を実際にそういった気持ちで満たされている際に意識することです。
簡単に言えば、ブチギレしている時に「私は今怒っている」と自分で意識することです。
難しく感じますか? 確かに本当にブチギレしている時に 急に意識してこれをやるのは難しいかもしれません…汗。
練習方法としては、一日の中で人間は気持ちの浮き沈みがどうしてもありますね。そうした際に「私は幸せだ」「私は今落ち込んでいる」「私は今怒っている」と自分の感情にラベルを付ける習慣をつけてみてください。
こうすると、怒っている時にも「私は怒っている」と考えることが可能になります。不思議なもので、このように感情にラベルを付けるだけで、自分が怒っている事を客観的に見つめる視点が持てるようになります。
また、これまでは激しい怒りを感じた後は間髪入れずに行動に移してしまっていたのに対して、「私は今(とても)怒っている」と感情にラベルを貼ることで感情と行動との間に「間(ま)」を置くことができます。
そして客観的に意識することで「解決しよう」という方向性につながっていきます。その結果、これまでただ感情に任せていた負の感情が急に具体的な対象としてイメージされるようになります。
こうすることで、何もしなければ圧倒されていた怒りというものがコントロールしやすくなります。[1]
2.怒りの感情を解消する気分転換を
2つ目は”気分転換”です。抱えてしまった怒りの感情をいかに解消するか、という点がポイントになります。
怒りなどのネガティブな気持ちを解消する際の気分転換は、何が良いのでしょう?
ヨガじゃなくたっていいんです!読者である皆さんは、ヨガインストラクターの私がこう述べると変に感じるかもしれません。
しかし、ネガティブな気持ちを手放すこと、リラックスすることにおいてヨガが他の運動や気分転換と比較して優位に効果的であるという事は科学的に証明されていません。
ですので、皆さんのストレスやネガティブな気持ちがヨガで発散されるのでしたらそれはとても良いですが、ヨガは決して万能薬ではなく、ヨガが合わない人も当然いる、という事実をわかっておかなければいけません。これはとても大切なことだと思います。
- 水泳
- ジョギング
- 楽しいおしゃべり
このようなことで、行っている本人が「ストレスが軽減された」、「ネガティブな感情を手放すことができた」と思えるものであれば、長期的視点で不健康な習慣でなければ(過度な飲酒、喫煙、やけ食い等)なんでも良いと思います。
こうした比較的速やかに効果が得られるものを利用しつつ、マインドフルネスを習慣化していくことがネガティブな感情のコントロール有効であると私は考えます。
これだけは覚えておこう!
- あるがままを受け入れるマインドフルネスはネガティブな感情のコントロールにおいてとても重要であるが、継続的に行って初めて効果がある。
- ネガティブな感情を思い出しているときは頭の中でもう一度体験している
- ネガティブな感情を軽減するには、それを感じている際の様子を客観化することが有効である。
- 気分転換はヨガでなくてもよいし、ヨガが他に比べて特に優れているわけではない。
- ヨガの過度な効用を喧伝せず、ヨガの限界を理解しておくことが重要
参考資料
- Matthew D. Lieberman, et al. “Putting feelings into words: affect labeling disrupts amygdala activity in response to affective stimuli,” Psychological Science 18, no.5, (2007):421 – 428
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