看護師が伝える!ヨガでできる秋からの「冷え」対策

看護師が伝える!ヨガでできる秋からの「冷え」対策

季節の変わり目、朝晩の涼しさと日中の暑さに体温調節がついていかず、気付けば「なんだか冷えている」と感じることはありませんか?

女性に多い「冷え」の悩み

「冷え」に悩む女性
「冷え」に悩む女性

「冷え」は、ただ手足が冷たいだけではなく、身体に様々な悪影響を及ぼします。
体温が低下すると血流が滞り、全身に酸素や栄養がうまく行き渡らず、肩こりや頭痛を引き起こす原因となります。また、平熱が1度下がると基礎代謝は12%低下すると言われています。基礎代謝が落ちると、疲労感が強まったり、太りやすい体質になったりする可能性があります。
同時に、体温の低下により内臓の機能や酵素の働きも低下し、下痢や便秘、月経トラブルや免疫力の低下にもつながっていきます。そして、「冷え」により、交感神経が刺激され続けることで自律神経のバランスも崩れ、睡眠障害や気分の落ち込みにもつながることがあります。
さらに、女性は男性と比べて筋肉量が少なく熱をつくり出しにくいことや、ホルモンバランスの変化から自律神経が乱れやすいことがあります。つまり、これらの要因が「冷え」に悩む女性が多い理由のひとつとして考えられます。

しかし、実は「冷え」は、血流や自律神経、内臓機能にアプローチすれば改善が期待できるのです。本格的に冷え込む前に、少しずつ「冷え」対策を行っていきましょう。

ヨガで「冷え」対策

ヨガで「冷え」対策
ヨガで「冷え」対策

血流を促すポーズで全身を温める

「冷え」の大きな原因は、血流の滞りです。
フローヨガで全身を動かすことは、血流を促進し、全身の循環を助けます。フローヨガに取り入れたいおすすめのポーズは、戦士のポーズや椅子のポーズなど、下半身をしっかりと使うポーズです。足裏でしっかり床を押し、下半身を安定させることで大腿四頭筋や臀筋が活性化されます。これが、血流を押し戻すポンプの役割を果たします。

内臓を温めるねじりポーズ

ねじりのポーズ(アルダマツェーンドラアーサナなど)は内臓にやさしい刺激を与え、血流を促し、消化機能を高めます。胃腸が冷えて働きが鈍ると、全身のエネルギー循環も落ち込むため、ねじりのポーズは「冷え」対策にもぴったりです。ポーズをキープしながら内臓をマッサージするように意識して呼吸を続けましょう。また、ヨガの後に白湯を飲むことで、内側から温まる効果を持続しやすくなります。

呼吸法で自律神経を整える

「冷え」と自律神経の乱れは、切っても切れない関係です。深い呼吸は副交感神経を高め、血管を広げて身体を内側から温めます。特に、腹式呼吸や片鼻呼吸(ナディショーダナ)は心を落ち着け、「冷え」とともに感じやすい不安や気分の落ち込みにも効果的です。ゆっくりと湯船に浸かった後に身体がじんわりと暖まってくることをイメージしながら呼吸を繰り返すことで、効果がさらに高まります。

リラックスで「冷えやすい夜」をケア

一日の終わりは、副交感神経を優位にして眠りにつくことが大切です。ゆったりとした呼吸を意識したチャイルドポーズや前屈のポーズをとり、呼吸でお腹が膨らむ感覚を感じる時間を持つと心身がリラックスし、夜間の体温低下を和らげてくれます。小豆枕でお腹を少し温めながら呼吸をするのも、リラックス効果を高めるためにおすすめです。

いかがだったでしょうか?
「冷え」は単なる不快な症状ではなく、不調の引き金にもなってしまいます。外気温が下がって身体が冷え切ってしまう前に、今からの対策が重要です。
毎日の習慣にするのは大変ですが、1日5分の呼吸法やポーズをとることから始めるだけでも効果は期待できます。まずは“できる日”から、気楽に取り入れてみてください。血流促進、自律神経のバランスを整える、内臓を温めるなどの目的を意識したヨガで、この秋冬は「冷え」を我慢しない、内側からあたたかくなる毎日を過ごしてみませんか?

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