受容するという心の知性から生まれる本当の変容

ヨーガや瞑想を積み重ね、アーユルヴェーダで浄化を加速させ、自己の本質に近づいたとき、わたしたちの人生はどのように変化を始めるのでしょうか。

現代社会を生きるわたしたちにとって、対人関係や仕事、健康維持に至るまで、あらゆる法則、概念が網の目のように張り巡らせています。

人とのコミュニケーションにおいては、⚫︎⚫︎が必須。
仕事における成功の秘訣は⚫︎⚫︎!
健康になるには、⚫︎⚫︎を食べてはいけない。

そんな、誰かが決めたルールや目標に、自分を当てはめては、うまくいかない現実に一喜一憂して疲れてしまう……。丁寧に自分の感じていることを見つめてみると、それほど重要ではないとわかるのに、外の声ばかりに敏感になってしまうと、誰かが発する⚫︎⚫︎に囚われてしまったり。誰もが、大なり小なり、そんな経験をしたことがあるかもしれません。

コントロールをやめたとき、人生の波にうまく乗れる

先日、終了したRYT200東京8期。全員が自分と向き合った半年間でした。

外の情報、出来事、他者の反応ばかりに意識を向けていると、いつの間にか結果をコントロールすることが、当然のことのような錯覚に陥ってしまいます。失敗したくない、病気になりたくない、嫌われたくない……。あるいは、認められたい、勝ちたい、成功したい、注目を集めたい……。

わたしの教室では、そうした結果をコントロールする生きかたから自分を解放することに重きを置いています。わたしたちには、必要なタイミングで、必要なことを選択できる力が、本来備わっているのですが、なかなかそうは思えない仕組みになってしまったのが、この世界のトリックともいえるかもしれません。

よく、いわれる自己への信頼感というのは、何があっても大丈夫と思える力。それは、病気や問題を解決する知識やテクニックを習得しているという意味ではない、と考えています。どんなに備えていようとも、自然に抗うことはできません。そして、わたしたちも自然の一部です。うまくいくこともあれば、いかないこともある。

受容すること、許すこと。これができると、世界が違って見えるはずです。

大切なのは、既存のルールに則って人生をうまく攻略していくことではなく、とりもなおさず受容すること、許すこと。どんなに頑張っても、どうにもならないこともあります。大きな問題に直面したとき、ただ受容していくというのは、なんとも心もとないことのように感じますが、そのたおやかな心の知性を養うことこそ、救いになるということを、わたし自身学び続けています。

厳然と立ちはだかる壁のように感じていたことも、受け入れたとたんに、その抜け道が見えるというのはよくあることです。受容し、許しが起きた瞬間、思いもよらない、発想がもたらされたり、ひらめきが起こり、そこに従うと人生の波に溺れなくなるというのは不思議ですが、ここに宇宙の真理が働いているのではないかと思います。これは、言葉で説明し、理解するという領域を超え、体験から学び取っていくものです。

さて、わたしのクラスでは、こうした心の知性を磨くべく、アーユルヴェーダの教えや、ヨーガを日常で実践していきます。「RYT200東京5期」卒業生のまゆみさんは、まさに心の知性を高めたことで、大きな変容を遂げたひとり。彼女から寄せられたメッセージの一部を、ここに紹介します。ヴェーダやヨーガが、人生にどのような奇跡をもたらすのか。その本質を、受け取っていただければ幸いです。

自分の人生を生き始め、輝きを増した、ひとりの実践者

RYT200東京5期を卒業したまゆみさんからのメッセージをお届けします

RYT200の初日に先生から「コントロールを手放すこと」が1年間のテーマだと教えられたとき最初の衝撃を受けました。自分をコントロールしていることが成長につながり人間性を作っていくと思って生きてきた私にとってそれを手放すとはどういうことなのかという疑問がわいたからです。

ヴェーダの教えでは人間は自分で選んだタイミングで自分の設計図を持ってこの地球上に生まれ、今世のカルマを全うしてまた生まれ変わると考えられているそうです。自分で選んできたはずなのに、自分を押さえつけて生きていると本当にやりたかったこととはどんどん離れてしまう。さらに、その自分をガードするために、気づかないうちにたくさんの鎧を背負ってしまう。真理先生のRYTのなかで徹底的に実践をするのがこの鎧を捨てて身軽になることだったと思います。

徹底したディナチャリヤで自分を発掘していく

まゆみさんには活動のサポートもしていただいています

日々の過ごし方をとても大切にされている真理先生のRYTではディナチャリヤという毎日の習慣を記録し、自分の体に向き合うことを求められます。はじめは慣れない習慣で時間を作るのが精一杯で、ただこなすような日々でしたが、次第に習慣化してくると自分に合ったやり方や時間の使い方ができるようになっていきました。さらに体だけでなく思考の癖などの気づきにもなりました。

思考の癖に気づくと、変えることへの抵抗が減り、できないと決めていたのは自分の思考で、意識を変えるだけで時間にも心にも余裕が持てるようになりました。
また、講義の他に外に出て散歩をしたり、先輩方との交流会などがありました。仲間同士で体験や思いをシェアすることばかりでなく、ただそこにいるだけでもたくさんのエネルギーや癒しを受け取ることができました。今までいかに思考優位の生活を送り、その思考にコントロールされて右往左往していたかを自分でも俯瞰して見られるようになると、ほとんどのことは自分ではどうにもできないことで、身を任せていれば良いと気付くととても楽になっていきました。

これが「コントロールを手放す」ことかとわかり始め、意識が自分に向いていくと次第に周りの反応も変わっていきました。今までは周りの反応を気にしたり、人と違うことを不安に思ったり、たくさんのネガティブに囲まれていましたが、周りを変えようとするのではなく自分が変わることで見える世界がガラッと変わり、何をするにも自分が楽しむという選択ができるようになりました。

自己を観察し、自己の純粋な想いに従うことから本当の変容が始まる

RYT200ではアシスタントとしスタジオに来てもらうこともあります。

自分が楽しいと思える状態から生まれる純粋なアイディアはエゴとは正反対のもので、周りをも幸せにできるような力があります。これはなかなか伝えるのが難しいのですが多くの一流アスリートやアーティストが純粋な思いでひたすらに自分と向き合って成し遂げたことは周りを感動させ、幸せにする力があります。そういう種類の純粋な愛のようなものと似ているなと思います。真理先生がいつも私たちに向けて発する言葉や日々の取り組みへの向き合い方はまさに純粋な愛からくるもので、時に優しく時に厳しく私たちを導いてくださいます。そうした導きに自分の心を開き、実践を続けることで変容へとつながっていくのだと思います。

幸せとは何か、アーユルヴェーダはその答えに近づくヒントがたくさん詰まった学問だと私は感じています。幸せの定義は人によって様々だと思いますが、体が健康で心が穏やかで、幸せな仲間に恵まれ、やりたいことを精一杯やれる環境があること。そういった幸せをたくさん引き寄せられるかは、本当の自分に気づけるかどうか。多くの人はその第一歩をどのように踏み出したらよいかがわからず迷っているのだと思います。真理先生のRYT200はいってみれば「気づきの訓練所」

外を変えても幸せにはなれない、その気づきこそがブレークスルーの原動力

RYT200の卒業生からは「生き方まで変わった」という声をいただきます。

今ある環境や周りを変えようとするのではなく自分の意識を変えることで人生が180度変わる。すでに持っていることに気づくことで、幸せも自分の中にあると気づく。
真理先生のRYT200はヨガを教える人のためのプログラムでありながら、人を癒やすとはどういうことかを根本から見直し、自分を癒せることを実践で学ぶ時間になることは間違いありません。ヨガを教えるかどうかに関わらず、一人の人間として幸せに生きたい、そんな思いがあるかたはどなたでも飛び込んでみてほしいと思います。皆さんにとって必要な学びが訪れますように心から願っています。

ヨガジェネレーション講座情報

福田真理先生のアーユルヴェーダ講座