健康の維持・向上、心の安定、美容など、さまざまな目的でヨガをされている方が多いかと思いますが、海外ではすでに医療の補助や代替ケアとしても注目されています。
文献検索サイトに「Yoga」と入力してみると、2021年末までに6,600件をも超える報告がされていて、科学的な視点からもヨガの効果が確認されつつあります。
今回は、心身の健康や長寿に関連して、認知機能に対するヨガの効果について事例を紹介します。
研究の背景

近年、長寿化にともない、加齢に伴う認知機能の衰え、注意欠陥多動性障害(ADHD)の観点からも認知機能の向上に対する関心は高まっています。
認知機能向上のためのトレーニングは一般にコンピューターを用いたものが普及しており、運動や行動機能を伴うものはあまりありませんでした。
これまでに筆者らは、心と体の両方を伴うトレーニング(マインドフルネス、ヨガ、瞑想など)の認知機能に対する効果の検討をしてきましたが、その結果、健康な成人に対してヨガの実習により認知機能が向上する可能性があることが分かって来ました。
ワーキングメモリ(作業記憶)とは、認知機能を測ることができる指標の1つで、一時的に情報を保ちながら加工したり作業したりする能力のことです。
推理や判断をするときに用いられる能力として知られ、学習や行動など様々な活動にも関連すると言われています。
マインドフルネスやアウェアネスといった「今この瞬間に集中する」ヨガの練習が、ワーキングメモリに対してどのような効果があるのかを詳しく調査することにしました。
実施されたヨガクラスと評価方法

テキサス州立大学のフィットネスセンターに通う、43名(男性8名、女性35名)が参加し、参加者の95%は18~36歳でした。
参加者は60分のヨガクラスを週1回のペースで通い6週間実施するか、週に2回のペースで3週間実施するかを選択でき、計6回のヨガクラスを受講しました。
ヨガクラスの内容は、アーサナとプラーナヤーマによるハタヨガと、仰向けになりリラックスした状態で行う10分間のマインドフルネス瞑想です。
アーサナとプラーナヤーマでは、体のアライメントと呼吸への意識を重視して行いました。
マインドフルネス瞑想では、呼吸に意識を向けることを促し、その間に意識が別のところ(空を流れる雲など)に向いた時にはそれに気が付くこと、気が付いたらまた意識を呼吸へ戻すことをガイドしました。
また、各ヨガクラスでは500時間のヨガ療法の資格を有するインストラクターが担当しました。
アーサナの各ポーズは約5呼吸ずつ保持をしました。
また、クラス中にはヨガ哲学のアヒンサーやサティヤなどの要素も、身体とのつながりを意識し、ケガなく安全にアーサナをとることとつながりを持ちながら伝えられました。
効果の測定には、一般的なワーキングメモリの測定に用いられる、WAIS Digit Span(デジットスパン)という、読み上げた数字を順番または逆順に復唱する方法によって評価しました。
また、マインドフルネスに対しては、MAAS(Mindful Attention Awareness Scale)の方法を用いて評価しました。
研究の結果

ヨガの実施前と比較すると、実施後には、ワーキングメモリの保持に関する Digit Span Forward のスコアと、ワーキングメモリの操作に関する Digit Span Backward と Letter-Number Sequencing のスコアが顕著に増加したことが分かりました。
またマインドフルネスに関する MAAS のスコアも顕著に増加しました。
この結果については、年齢や性別、または過去のヨガの経験に関係なく、同様の傾向が見られました。
過去の別の研究結果からも、ヨガによって脳科学や神経細胞のレベルでの変化がもたらされ、マインドフルネスによってストレスが低減し、健康が増進されるとの報告もあります。
詳細な機序についてはまだまだ未知の部分も多く残りますが、作業記憶を含む認知機能を向上し、心身の両面から健康寿命を延伸することにヨガが役立ちそうです。
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