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小さな未病の積み重ねが病気を生む
命を繋いでいくために、身体で感じたことを頼りに生きている野生の動物たちと異なり、私たち人間は、この社会で自分の感覚だけを軸に生きていくのは難しいことです。人工的にすべてのことが便利に、合理的になり、自然と共存していることすら思い出しにくい現代。
人間社会で生きていくには人と関わることも必須で、人に合わせて動く時間が1日のほとんどを占めているかもしれません。
情報も目や耳を使って外側から吸収しています。外側にある多くものを手に入れることで生活が成り立っています。便利な反面、過度の情報や刺激で感覚器官が麻痺し、心身の健康を害する恐れもある昨今です。
また不規則な生活が続くと、体内時計がずれ、眠くなるホルモンのメラトニンが減少してしまい、夜になかなか眠れないということも。今度は「朝起きれない」という不安から眠るのが怖くなるという現代型不眠の悪循環に陥ってしまいます。
不眠が慢性化すると、血圧が上がりやすくなったり、糖尿病になりやすくなります。現代社会では、自覚症状がなく不眠の状態に陥っている方も少なくないようです。
心身の健康のために自分でできること
不規則な生活や過度のストレスにさらされている時間が多ければ多いほど、自律神経を正常にキープしていくのも難しくなります。
休息モードが足りない生活が続くと、さらにストレスがたまり、喘息などの身体の病気、うつ病などの心の病気を引き起こしてしまいかねません。
そんな時は、ヨガやアロマなどのホリスティックセラピーで、癒しの時間を作ったり、1日のうちのほんの少しの時間でも、自分と向き合う自分自身を「体感」する時間を作ってあげましょう。
そういった自分自身を慈しむ、ケアする時間が、これからの社会で必要不可欠な時間になっていくのではないでしょうか。
身の回りにあふれているハーブ製品
そこで前回に続き、ホリスティック医学のひとつである「フィトテラピー(植物療法)」として利用されているハーブのお話です。
ハーブは、枕もとや引き出しの中に忍ばせておくサシェ(匂い袋/香り袋)、「香りの魔除け」という別名も持つポマンダー、石鹸、押し花、キャンドル、ブーケ、リース、ポプリなどのクラフト製品としてもよく目にします。
そして、お料理の香りや色、味つけに、キッチン・ハーブもありますね。チキンとローズマリー、魚にディル、パスタにバジルなど、ハーブと相性の良いお料理がたくさんあります。
ハーブ・ローションや湿布、クリーム、バス・ハーブなどの美容への活用など、生活の中でハーブが活躍できる場所は数多くあります。
一般的によく知られているのが、ハーブティーではないでしょうか。ヨガのレッスンの後や、アロマのトリートメントの後に提供されることが多いですね。そこで今回はハーブティーについてご紹介します!
おすすめハーブティー
たかがお茶、されどお茶です。選ぶハーブで期待できる効果が変わったり、煎れる時間帯によって効果が上がったり、アイスとホットで煎れ方にコツがあったりと、簡単そうで実は奥が深いのがハーブティーの魅力のひとつです。
特にハーブティーの醍醐味は「香り」と「色」です。
ハーブティーの種類:香り
ハーブティーは芳香浴で脳から全身に伝わる様々な効果が期待できるような香りを持っています。人によって感じ方や好みはそれぞれですが
- 柑橘系
- ミント系
- 甘い香り
- 森林の香り
- 大地の香り
など、様々な種類と、それに対する効能の違いがあります。例えば、不眠の症状には、カモマイルやオレンジピール、リンデン、レモングラス、ローズなどがおすすめです。
ハーブティーの種類:色
- グリーン系
- ハイビスカスやローズヒップなどの赤くて美しい色
- マロウやラベンダーなどきれいな水色
- コーヒーのような色をしたチコリやダンディリオン
など、香り同様に色も様々です。
香りを楽しんだり、また組み合わせて好きなブレンドを作ってみたり、色を楽しんだりと、ハーブティーには味わう以外の楽しみ方も見つけられます。まずは気軽に香りや色であなたのお気に入りを見つけてみましょう。
※持病をお持ちの方や妊娠中の方には向かないハーブがあります。事前に主治医に確認してから楽しみましょう。