
前回お伝えしたように、マクロビオティックでは、全粒穀物を食べることが基本になります。お米だと、白米でなく、玄米です。
でも、東洋医学や、自然食の先生の中には、玄米食に反対派の人たちもいるようです。「玄米食」でネット検索してみると、たしかに、玄米の賛成意見だけでなく、反対意見もいくつか出てきます。
私も、マクロビオティックの記事を書いておきながら、なんですが、まだいろいろ試し中で、実際のところ、白米と玄米とどっちがいいのか、よくわかんないんです。
今回は、世間で言われている、玄米のデメリットも紹介しつつ、それをどのように考えていったらいいか、少し書いてみたいと思います。
玄米は、農薬が多い?
お米の栽培時に、農薬を使っている場合、農薬は、表皮(ぬか)や胚芽の部分にたまりやすいそうです。玄米は、その部分を取り除かず、そのまま食べるので、農薬の影響を受けやすいと言われることがあります。(ただし、玄米には強力な排出作用があるので、逆に白米以上に農薬が体内に残りにくいという説もあるみたい。)
農薬が気になる方は、無農薬や減農薬の玄米を選べば良いと思います。無農薬の玄米を購入する時、以下のサイトが便利です。
このサイトは、いろんな農家さんのお米が紹介されているのですが、農家さんの顔が見える上に、農薬や肥料の使用状況も書いてあるので、とても便利です。よかったら、活用してみてください。
玄米は、消化に悪い?
玄米の表皮(ぬか)には、食物繊維が多量に含まれているので、胃腸が丈夫でない人にとっては、内臓に負担がかかると言われることがあります。
たしかに、玄米は、腹もちが良い分、消化しづらい部分があるようです。玄米を食べてみて、胃の負担を感じるような場合は、以下のような方法を試してみてはいかがでしょうか?
- よく噛む!
- 炊き方を工夫する
- 精米の具合を調節する
これはとっても大事です。よく噛まないと、玄米が正しく消化されず玄米の恩恵を受けられないだけでなく、逆に負担になってしまいます。
玄米は、繊維質が多いため、噛めば噛むほど、味わいが出てきます。玄米を食べる時には、いつもより、よく噛むことを心がけてくださいね。

炊き方によっても、消化を助けることができます。玄米を炊く前に、1晩~3日ぐらい水につけることで、玄米から芽が出てきて発芽玄米となります。発芽玄米にすると、外側の表皮(ぬか)が柔らかくなり、消化が良くなります。甘みも増し、栄養価も高まるので、おすすめです。
水分を多めにして、炊く時間を長めにしても、炊きあがりが柔らかくなります。土鍋でコトコト煮込んで、玄米粥にする方法もあります。

玄米には、いろんな炊き方があって、奥が深いです。玄米の具体的な炊き方は、ネットで検索すると、いろいろと出てきます。自分に合う炊き方を探してみてください。
炊き方を工夫しても、玄米がちょっと重いなあという方には、分づき米や胚芽米からはじめてみることをおすすめします。
玄米から、ぬかと胚芽を完全に取り除いたものが、白米。胚芽だけ残したものが、胚芽米。胚芽と、ぬかの半分を残したのが、五分づき米です。
夜遅くに食べる時は、軽いものにするなど、うまく組み合わせるのもいいですね。
排出作用が強すぎる?
玄米のぬかや胚芽に含まれる、フィチン酸というアクの成分が、強力な排出作用を持っているそうです。それにより、デトックスの良い面もあるのですが、取りすぎると、ミネラルなど必要なものまで排出してしまうという説があります。(ただし、野菜など、他の食物で栄養をしっかり取れば、問題ないようです)
強力な排出作用は、たしかなようなので、
- 排出したいときには玄米を
- 吸収したいときには白米を
というように、うまく使い分けるのも良いかもしれません。
前回と今回で、玄米のメリット、デメリットについて書いてきましたが、玄米の良し悪しは、食べる人の体質や、タイミングにもよるのかもしれません。
玄米食にすべきなのか?その答えは、人からどう言われようと、最終的な答えは、自分の中にあると思います。自分で食べてみて、自分がここちよいと感じる感覚を、信じてくださいね。
白米だけでなく、玄米、分づき米、胚芽米など、いろいろ試してみてください。
次回は、マクロビオティックのスウィーツについてお伝えします。
お楽しみに~!
プロフィール:
2002年、インドのバラナシを旅行中にヨガに出会い、ヨガがライフワークとなる。2010年、久司道夫先生のマクロビオティック(KIJ)のリーダーシッププログラム(レベル1)を修了。心と体の健康をテーマに、日々活動中。
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