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健康の維持・向上、心の安定、美容など、さまざまな目的でヨガをされている方が多いかと思いますが、海外ではすでに医療の補助や代替ケアとしても注目されています。
文献検索サイトに「Yoga」と入力してみると、2022年6月末までで約7,000件の報告がされていて、科学的な視点からもヨガの効果が確認されつつあります。
ヨガにはリラクセーションを目的としたリストラティブヨガ、お年寄りや筋力の低下が心配される方に向けたチェアーヨガなどの運動強度が緩やかなものから、パワーヨガ、アシュタンガヨガ、または近年発達してきたホットヨガ、ハンモックヨガなどの運動強度が比較的高いものまで、様々なタイプがあります。
もちろん様々な種類がある中で、そのどれを行う際も、安全性への配慮が必要となります。
そこで今回は、ヨガの安全性に関する研究結果を紹介します。
緩やかなもの強度が高いものに限らず、人生100年時代と言われる現代に、今あるこの身体を使ってヨガを末永く楽しむための一助となればと思います。
システマティックレビューによる2013年の安全性に関する報告

研究の背景・目的
システマティックレビューとは、過去の関連する個別の研究報告などを広く集め、分析・評価を行う手法のことです。
例えば、ある研究で結論づけられたヨガの効果が、他の研究でも同様の結論が得られていれば、より多くの根拠をもってその効果が実証されたということが見て取れます。
インド発祥の伝統的なヨガでは「心・身体・魂をつなぎ合わせる」ことが目的であるとされ、道徳的なライフスタイルや精神的な修行にも重きが置かれる一方で、近年では欧米でもヨガが広く普及して主にアーサナ・呼吸法・瞑想が行われており、「心身の健康のあり方」へとその目的が変化してきました。
ヨガの有効性に焦点があてられることが多いものの、安全面についても警鐘が鳴らされてきています。
そこで、ヨガに関連する有害事象の報告を集め、以下の視点でヨガの安全性の評価を行うこととしました。
- どのような有害事象が多く発生しているか
- どのようなタイプのヨガに有害事象が多いか
- どのような人に有害事象が引き起こされやすいか
研究の結果
2013年2月の調査時点でインターネット検索等により得られたヨガの有害事象に関する報告から、今回の研究目的に合わせて37の文献に絞り込みました。計76件の個別報告が含まれます。
ヨガの有害事象の最初の報告は1969年で、以降2012年にかけて徐々に件数が増えています。計76件のうち、10件で既往歴(骨粗鬆症や緑内障など)が認められました。
プラーナヤーマ、ハタヨガ、ビクラムヨガが最も一般的に行われており、それらには頭立ち・肩立ち・蓮華座・強制的な呼吸がされます。
有害事象の種類としては、以下のものが挙げられました。
- 27件(35.5%):筋骨格への影響
- 14件(18.4%):神経系への影響
- 9件(11.8%):目への影響
そのうち完治が15件(19.7%)、部分的な回復が9件(11.3%)、回復せずと死亡が1件ずつでした。
研究の結論
他の運動やメンタルトレーニングなどと同様に、ヨガも資格や経験を有するインストラクターの指導の下で注意深く行われるのがよいでしょう。
初心者は、頭立ち・蓮華座・強制的な呼吸法など負荷の高いものは避けるべきです。
何らかの不調で病院にかかっている人は、主治医やヨガインストラクターと適切なポーズに調節し、特に緑内障の場合には逆転ポーズを避け、骨粗鬆症の場合には強度の高いヨガは避けるべきでしょう。
ヨガ練習の質を高めるのはアウェアネス

ヨガの利点と有害事象に関する2021年のインドからの報告です。
研究の背景・目的
ヨガは一般的に、健康効果があり、また比較的安全であると言われており、ヨガによってもたらされる様々な利点や、引き起こされる有害事象は多くの国から報告が挙げられてきました。
インドのヨガ経験者が体験した利点と有害事象を特定し、それらの要因は個々人によるものなのか、またはヨガ練習に起因するものなのかを検証することを目的としました。
研究の結果
3,135名のヨガ経験者からアンケート調査を実施し回答が得られました。
回答者の94.5%がヨガの利点について報告しました。3つの具体例として、(1)身体的運動効果、(2)精神面での向上、(3)認知機能の向上 が挙げられます。
一方で、ヨガによる有害事象は回答者の1.9%から報告があり、(1)筋肉疲労や痛み、(2)筋肉のケガ、(3)倦怠感 が主でした。
ヨガの利点について、以下に挙げられるヨガ練習中の状態と密接に関係があることも報告されています。
- ヨガ歴
- 練習の回数や時間
- ポーズや技法の種類の多さ
- アウェアネス(意識をヨガ練習中に向け続けているかどうか)
ヨガの利点と有害事象に関するアンケート調査の結果から、圧倒的に利点を報告する割合が高く、ヨガは比較的安全なものであることが、これまでの認識のとおりに考えられます。
アウェアネス(意識が練習中に持続していること)が、ヨガ練習の質の向上のカギであり、またそれはケガや事故を防ぐ面においても重要です。
それぞれの心身の状態に合わせて負荷や強度を選ぶことができるので、老若男女問わずに楽しめるのもヨガの魅力の1つです。
自分の心身からの声や反応に耳を傾け、自らをいたわりながらヨガを安全に末永く楽しみたいですね。
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