オランダは、国連が発表した「世界幸福度ランキング」で、2021年も上位の第5位となり、オランダ人のマインドや生活習慣は世界から注目されています。
そんなオランダ発祥のリラックス方法「ニクセン」をご存じでしょうか?
心の静けさ、自己受容、心と身体のつながりを求めて、瞑想やマインドフルネスを取り入れるヨギーも多いですが、それらに苦手意識を持つヨギーも少なくありません。しかし、「ニクセン」であれば、誰でも簡単にどこでも行うことができます。
毎日多忙で、心がなかなか休まらないヨギーの方に特におすすめのストレス軽減法、「ニクセン」についてご紹介します。
シンプルさ、ミニマムライフが流行り?

マインドフルネスやヒュッゲ、シエスタやこんまり、エッセンシャル思考など、ウェルネス分野にも流行がありますが、ニクセンもいま注目されているトピックの1つです。
物も情報も飽和し、誰もが多忙に暮らしている今日では、「不要なものは切り捨て、本当に大切なものを見出すために、シンプルでミニマムな暮らし方をめざそう」というのが、ウェルネル分野の流行で共通している部分であるように感じます。
ニクセンとは

Niksen(ニクセン)はオランダ語で「何もしない」という意味の動詞で、「何もしない」ことを味わうオランダ発のリラックス方法です。
ストレスや燃え尽き症候群の改善に効果的な手法として探求されているだけでなく、想像力を高め、ひらめきを生み出せる方法としても注目されています。
現代社会において、「何もしない」ことは意外と難しいことですが、オランダ人はそれを自然と行っているということを、ポーランド育ちでオランダ在住の作家・ジャーナリストである Olga Mecking さんが発見し、それをニューヨークタイムズで書いたところ、くつろぎや安らぎを求めている世界の人たちが「オランダの芸術」としてニクセンに注目しはじめました。
ニクセンには、特別なルールがありません。「何もしない」ということに対して、心からの許可を自分自身に与えながら、あらゆる忙しさから一旦離れ、心や考えを浮遊させていきます。
ニクセンは、「退屈」と同じかというとそうではありません。「退屈」は、「何かがしたいけれど、特定の満足できることが出来ない状況」であるのに対して、ニクセンは、「何もしないことが目的」という位置づけです。つまり、ネットサーフィンしたり、映画を観たりすることは、「ニクセン」ではありません。
ニクセンのやり方

すぐに始めることができるニクセンの例を紹介します。これらの例は、私の身近なオランダ人が実際によく行っているニクセンの方法です。
- 家の窓や通勤中の電車の車窓から外の景色(雲の流れ、木々、街並み等)をゆっくりと観察する
- ソファやお気に入りの椅子に座って目を閉じて、心地が良い音楽の音色を楽しむ
- 公園やベランダに座り、太陽の日差しのあたたかさや自然の音を楽しむ
- カフェでコーヒーやお茶を片手に、街の景色や人の動きをぼんやりと眺める
ニクセンをしてみて気づくのは、1つのことに集中したり、ボーっとすることが意外と難しいということです。
音楽を聴いていても、意識が完全に音楽には向いておらず、スマホに通知が来ていないか気にしていたり、外を眺めていても景色に心が向かず、この後の予定の事で頭がいっぱいであったりします。
このようなことから、ニクセンを行う時は、特に環境づくりが大切です。
自分の周りに雑誌や本が散らかり、携帯の通知が鳴り、書類やメモが手元にあれば、私たちはすぐに身体を動かしたくなったり、また何かをしないと済まない気持ちを抑えられなくなることもあります。
このようなことを防ぎ、「何もしない」ことが苦でなくなる状態を作るためには、視界をシンプルにして、周りを整理することが重要です。ニクセンの準備ができたら、今いる場所でできるニクセンを始めてみましょう。
ニクセンの効果は?

ニクセンで大切なのは、多忙なスケジュールや目の前のことを一旦置いておき、ひと時の間、快適な空間の中で、心身をゆるめることです。
ニクセンをすると、いかに普段、周りのことを見たり、自分自身を俯瞰する余裕がなかったかということにも気づかされます。
季節の移り変わりを景色から読み取ってみること、連絡を最近とっていなかった家族や友人に思いを馳せること、自分が本当にやりたいことは何なのか立ち止まり考えることなど、ニクセンをすると、自然と呼吸が深まり、全身が落ち着く感覚に加え、心に余裕ができることで、自分や自分を取り囲む周りの環境に目を向けることの大切さを思い出させてくれます。
また、ニクセンでは、自分の心の動きを捉えることができるため、自分をより理解できるようになります。それは、シャバアーサナの状態にも近い気がします。
何もせずに目をつむると色々なことが頭の中をよぎり、それに対して心が反応し、感情がとめどなく生れたりします。
しかし、心がさまよう度にその都度反応する必要はなく、心の赴くままにその様子を観察していきます。さまよう心を観察していると、他の方法では思いつかなかった考えが浮かんできたり、アイデアが出てきたりと、ニクセンをすることにより創造的になることもできます。
ニクセンでは、雑念を消し去ることが目的ではなく、いかに自分の心がうつろいやすいのかを知ることが大きな収穫でもあります。
多忙な私たちは、心や感情のうつろい、雑念の存在に気づくことなく、流されるがままになっていることが多いため、そういった無意識的な部分に「気づく」ことが、心の整理にもなります。
心が整理されていくと、自分にとって本当に大切なことを見極め、余計な不安を手離すことがしやすくなり、ストレスを軽減していくことにもつながります。
何もしないことを意識的に選択するニクセンを日常に取り入れることは、そのほかの時間の生産性を高め、有意義な時間を過ごすことにもつながると言えるのではないでしょうか。

ニクセンは、とてもシンプルで、ヨガマットもヨガウェアも必要ない、最も習慣化しやすいリラックス方法だと思います。
情報過多になりやすく、多忙に過ごしてしまいがちな現代人だからこそ、あえて「何もしない」ことを目的にニクセンを取り入れてみると、思わぬ気づきがあるかもしれません。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。
次回の記事もお楽しみに!
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