解剖生理学的視点から逆転のポーズを見る
逆転のポーズでは頭が心臓より下がる、つまり普段、重力に従っている体を真っ逆さまにする行為だ。当然、体の中でも大きな変化が起きているはず。今回は、解剖生理学的視点から、逆転のポーズの効果を見ていこう。
〜血流・水分〜
逆転のポーズによって、立位で生活していると滞りやすい下半身の血液が循環し、血行がよくなる。血流が改善すると、筋肉の緊張や関節の歪みが取れたり、自律神経系や内分泌系が変化していく。
また、血行と同様に体液やリンパの循環も変化する。体内、特に下半身に滞っていたリンパが、重力によって流れが促される。さらに逆転のポーズでかたまっていた部位を正しく伸ばすことで相乗効果が期待できる。
ただし、逆転のポーズを続けることで、立位では滞っていなかった部位にリンパが滞ることもありえるので注意して。
〜骨格・筋肉〜
二足歩行の人間は、四足歩行の動物と比べて構造的に腰や頸椎に負担がかかりやすい。逆転のポーズではその負担を軽減することができ、ハラーサナ(鋤のポーズ)など正しく行えば腰痛改善の効果が期待できる。
しかし、やり方を間違えると頸椎にかえって負担をかけるので注意が必要。また、筋肉面では、腕などが重力で下がることによって各関節に通常より負荷がかかっている。
正しいアプローチで逆転のポーズをすることによって、立位時の緊張は緩み、疲労が回復していく。一方で、後頸部の筋肉にはかえって負担となるため適切な指導の下、取り組もう。
〜自律神経〜
血液循環の変化によって、血管運動反射が起こり、自律神経も刺激を受け始める。血管運動反射とは、血管の収縮と拡張を起こす反射のことで、血圧や二酸化炭素濃度などに影響を及ぼす。
逆転のポーズに慣れないうちは、脊髄のそばを通っている交感神経が活動して優位になりなるが、ポーズを長期的に繰り返し継続すると、中脳・延髄・仙髄を通っている副交感神経が優位になる。
自律神経系のバランスが変化することで、心拍数や血圧が下がり、呼吸が長くなり、長期的に体が作り替えられていく。すぐに変化するものではないため、逆転のポーズは継続して行うことが効果を得るために肝心。
効果を得るためには正しく行うことが大切
逆転のポーズは体をひっくり返し、ヨガのアーサナの中でも特に体に大きな変化、刺激を与える。変化が大きい分、正しく行えば得られる効果は大きいが間違ったやり方をすれば、大きなケガにもつながりかねない。
正しい指導者の下で取り組むのはもちろんだが、アーサナを行う時に苦しい、ツライと感じるまで無理をしないことが何よりも大切。
また、逆転のポーズでは、視界も逆さになることで普段より雑念が浮かびにくく、自分の内側へと意識を向けやすくなる。自分の体の声を丁寧に聞き、気持ちよく安全にポーズに取り組もう。
文=Yogini編集部
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