成田親子

「ヨガは万能ではない」を教えてくれたヨガ解剖学との出会い

青森でヨガ解剖学をベースにしたヨガをお伝えしています

初めまして、青森でヨガ解剖学をベースにしたヨガをお伝えしているYOGA oNeself(ヨガワンセルフ)の成田奈緒美(なりたなおみ)です。青森に嫁いで15年、すっかり言葉も訛り青森出身と間違えられるほど。高校受験をひかえる長女を筆頭に3姉妹の母でもあるママインストラクターです。

難しいイメージのあるヨガ解剖学ですが、これから私の目線から見た・感じた・役立つ?日常にあるヨガ解剖学をお伝えしていこうと思っております。どうぞよろしくお願いいたします!

ヨガ解剖学との出会い

今ではすっかりヨガ解剖学の虜です
今ではすっかりヨガ解剖学の虜です

青森でヨガインストラクターの養成講座を受講し教え始めたのは約6年前。その頃は習った通りに「○○のポーズは内臓の働きを活性化します!」とか「骨盤の歪みに効果的です!」と教えていました。ヨガのポーズがもたらす効果は様々で、またそれは神秘的なもので、ヨガって万能な物だなと思っていました。

ヨガ解剖学に出会ったのはヨガを教え始めてから2年後。内田かつのり先生の”骨盤セラピー講座”に参加したのが始まりで、そこから様々な講座・ワークショップ・指導者養成講座を受講し、ヨガ解剖学にはまっていきました。

初めての骨盤セラピー講座では、今まで自分が教えてきたことの言葉の間違いや無責任感と向き合うという苦い気持ちになりました。しかしそれ以上に自分が感じていた”体に対する知識の違和感”が解消され頭も気持ちもすっきりした感覚になったのを覚えています。

「インストラクターとして本気でやっていくなら正しい体の知識を身に付けなくては」「知らないことは恥ずかしいことではなく知ったかぶりで教えることが恥ずかしい」と思い時間を見つけては東京や大阪に行くようになりました。

なぜこんなにヨガ解剖学というジャンルに魅力を感じるようになったかというと、『ヨガで治せるもの・治せないもの』が明確になったからです。

ヨガは万能ではない

ヨガは万能ではない

これは内田先生が講座内で口にされた言葉です。

ヨガインストラクターであれば「ヨガは万能であってほしい」と思うかもしれませんし、そう信じて伝えるのは自由です。またそうお伝えしているインストラクターさんがいらっしゃったとしてもそれを非難するつもりもありません。

あくまでも私の場合ですが、その内田先生の言葉は私を救ってくれたのです。それは私がインストラクターになって半年の頃、耳の神経の腫瘍を患うという経験があったからです。

「世の中に万能なものなど無い」と気づいた時

インストラクターになって半年が過ぎた頃でした。両足で立っていてもふらつくようになり、左耳の難聴・顔左半分の痺れ・左目の痙攣等、体に異変を感じるようになりました。病院で10万人に1人の割合で発症する聴神経腫瘍と診断され、開頭手術に放射線治療をすることに。

ヨガという健康的なものをしていたのに…腫瘍が見つかったことがショックで家族と親しい人にしか言えず、何とか手術をせずに治したいと藁にもすがる思いで様々なことに挑戦しました。

気の流れを良くするためにヨガはもちろんのこと、「気の力で腫瘍を治す」という気功の先生の所に手術までの1か月間必死に通いました。ヨガの先生からは気の流れが良くなると解毒作用も高まると言っていただき、気功の先生からは1か月の治療後「気のレベルでは腫瘍は消えている」と言っていただき、もう自分は治ったのだという気持ちで術前のMRI検査へ。その検査で綺麗に腫瘍が写っていた時の絶望感は今でも覚えています。

私のヨガのやり方が悪かったのかもしれませんし、気功の先生も調子が悪かったのかもしれませんが、「世の中に万能なものなど無い」とこの時思い知りました。

気の流れ、これは経絡にもあります。ヨガではチャクラも大切です。但し、私の腫瘍はこれでは対応できるもではなく、また対応できる先生にも出会うことができませんでした。冷静に考えると当たり前の結果なのかもしれませんが、その時は目に見えない力を信じたかったのです。

手術と放射線治療を経て、現在経過観察の5年目です。左耳の聴力は完全になくなりました。しかし右耳の聴力があり健康にヨガが出来る事がありがたく、手術をして良かったと思っています。

味方になってくれるヨガ解剖学

ヨガ解剖学を学び始めて約4年。ヨガ解剖学をベースにしたヨガは、

  • 運動不足からくる体調不良や不定愁訴の改善
  • アーサナを深めたい方への効果的な体の使い方
  • 怪我をさせないリード

などのフィジカル面へ効果はもちろんの事、

  • 出来ないが出来るに変わったことによる笑顔
  • 体への効果は心にも効果をもたらす

という事を感じられるようになりました。実際に私自身も苦手であったバランスのポーズをヨガ解剖学の知識によって、改善することが出来ました。それはまた、私を笑顔にしてくれました。

ヨガ解剖学はヨガをする人にはもちろんの事、教える立場の人の味方になってくれます。筋肉だとか骨だとかヨガ解剖学はフィジカル面ばかりでヨガっぽくないと思う方もいるかもしれませんが、私はヨガの効果を過大評価しないとても謙虚であり尚且つ効果によって人の心に寄り添うことが出来るヨガであると思っています。

ヨガクラスで、前に立つ先生の放つ言葉がもたらす影響力は自分が思っている以上です。ヨガへの期待と絶望を身体と心で体験している私だからこそ、インストラクターとして自信をもってお伝えできるヨガ解剖学をベースにしたヨガを伝えていこうと決めたのでした。

私はどんな種類のヨガであろうと、ヨガをしている方が大好きです。ヨガから学ぶことはとても多く、これからも沢山の学びが得られると思っています。今あなたが大好きなヨガにヨガ解剖学のスパイスを加えてみたとしても、決して邪魔をすることはないと思います。

まだまだ学びが浅く覚えも悪い私ですが、私の目線からヨガ解剖学をお伝えしていきます! どうぞお付き合いくださいますよう宜しくお願いいたします!