インド・シヴァ神の銅像

更科有哉 アシュタンガヨガ -マイソール日記Vol.4-

12月15日 月曜日。
今日はある男にフォーカスしたい。
彼は昨年、長年勤めた会社を辞め、今年1年間休業し、次の準備をしている。現在45歳でAshtanga Yogaの練習を5年間続けている。そのせいで、全く年相応に見られない。必ずと言っていいほど10歳以上若く見られ、身体も毎日の練習のせいで、体脂肪は無く、実にYoga的なからだつきだ。女性にもモテるだろう。

彼とは今年の一月インド、Mysoreで知り合った。彼はもともと絵描きで、もっと前は全国大会に出るようなサーファーだった。これだけの情報でわかるように、自分の好きなことに対して、まっすぐであり、純粋である。今回のインドも、彼が行くというのを、友達伝いに聞き、僕もだまっていられなくなった。

彼は僕より2週間くらい遅れてMysore入りし、2ヵ月間の滞在。僕は彼を『しょうごさん』と呼び、しょうごさんは僕を『ゆーやくん』といって慕ってくれる。僕からすれば、いい兄貴のような存在だ。(僕にはできのいい妹がいる。しかし、むかしから兄貴が欲しかった)音楽・芸術・ファッションが大好きで、性格がよく親切であり、感受性が強く、声に深みがあり、彼と行動すると楽しい時間が約束される。

しょうごさんは美食家でもあり、インド料理に飽きるとオムレツやパスタ、スープ、などを絶妙な味付けで調理し作ってくれた。村上春樹の小説に出てくるようなmenuなのだが、実に味がいい。

ある時は、為替や株のことなんかを教えてくれ、またある時は、「こうしたら世の中はもっとよくなり、平和になるのになぁ」という話をわかりやすく伝えてくれる。ひとまわり以上ちがう僕に同じ目線で話してくれる。

そんなしょうごさんを、僕は誇らしくかっこいいなと思う。会社からDrop Outし、自分の気持ちをごまかすことなく正直に生きる。真剣に生きる。

僕はこの人を尊敬する。

そして、しょうごさんは昨日帰国した。僕は改めて2点のことに気づかされる。

旅での別れは、とてもつらい。
もうひとつは、「人を大切にしなくては」と。
更科有哉がインド・マイソールの大木の下で撮った写真
マイソールの大木と更科有哉

僕はしょうごさんに間違いなく大切にしてもらった。僕はもっとしょうごさんをもっと大切にできたのではないかと思う。また何ヵ月後かに東京で再会できる。そのときはもっとしょうごさんとの時間を大切にしたい。僕がしょうごさんに、眼には見えないものをたくさんもらったように、できれば僕もしょうごさんに。

最後に、僕はAshtanga YogaのAsana(ポーズ)ではない部分を、しょうごさんから学んでいる。色々な側面、ものを見る角度をわかりやすく教えてもらっている。

(インドでの写真はすべて、しょうごさんに撮ってもらったものです。)

文・更科有哉

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