イランイラン

概要

イランイラン(英名:YlangYlang、学名:Cananga odorata)は、バンレイシ科イランイランノキ属の常緑高木。主な産地は、マダカスカル、インドネシア、フィリピン、コモロ、セイシェルなど。

熱帯雨林に生育し、平均12mほどだが高さ25mほどにまで成長するものもある。10〜20cmで光沢のある緑色の葉が付き、黄緑色あるいは淡紅色の花が木から垂れ下がるように咲く。

概説

イランイランは、タガログ語で「花の中の花」を意味し、熱帯地方では甘く濃厚な香りから「香料の木」として知られている。

非常にエキゾチックで甘く濃厚な香りは、一気に緊張感を解きほぐし多幸感を与えるほどの甘美さがある。気持ちをリラックスさせる効果があるが、強い催淫作用があるため、性的感情を盛り上げる刺激剤として用いられることがある。

使用しすぎると頭痛や吐き気を催す事があるので、使用量に注意する。車の運転中や集中力が必要な時には使用を控える。

歴史

インドネシアでは昔からの習わしとして、結婚式など幸せな場面で花を身や髪に飾り、結婚したての夫婦のベッドにイランイランの花を撒いておく習慣があるという。

イランイランの花から抽出された精油は古くから高級な香水の原料として使われてきた。イランイランの花の色は数種類あるが、その中でも黄色の花の精油が最高品質とされている。

効果&効能

精神高揚、抗鬱、抗不安、抗痙攣、催淫、血圧降下、血流促進、加熱、抗炎症、抗菌、抗ウイルス

関連項目

アーユルヴェーダ
エッセンシャルオイル
スパイス
ラベンダー
ティーツリー
ペパーミント
レモン
オレンジ
ローズマリー
フランキンセンス
ユーカリタプス
ゼラニウム
カルダモン
クミン
クローブ
コリアンダー
シナモン
ジンジャー
ターメリック
フェンネル
ブラックマスタード
ペッパー

出典・参照元

  • 和田文緒『いちばん詳しくて、わかりやすい!アロマテラピーの教科書』(新星出版社)
  • グリーンフラスコ『アロマテラピーのすべてがわかる事典』(ナツメ社)
  • アロマツール社『エッセンシャルオイル家庭医学事典』 (パナチュラルハーモニー&サイエンス)
  • 日本メディカルハーブ協会『ハーブ&スパイス大事典』(日経ナショナルジオグラフィック社)
  • ジャパンハーブソサエティー『ハーブのすべてがわかる事典』(ナツメ社)