ローズマリー

概要

ローズマリー(英名:Rosemary、学名:Rosmarinus officinalis)は、シソ科マンネンロウ属の常緑低木。主な産地は、フランス、チュニジア、スペイン、ポルトガル、イタリア、モロッコ、アメリカなど。

高さ90cm〜1.5mほどになる灌木で、まっすぐに伸びた柄が外向きに広がる。平らで松に似た針の形の葉は、上の方が濃い緑色で下の方が銀色をしており、白・ピンク・青・紫色の繊細な花が咲く。

概説

カンファーやユーカリによく似た清涼感のある刺激的な香りが特徴で、心身を目覚めさせ、記憶力を高めてくれるといわれている。葉の部分に消臭・殺菌作用があり、肉の臭みを消して鮮度を保つ効果があるため、肉料理によく用いられる。精油として使われるのも葉の部分である。

刺激が強いため、妊娠中、授乳中、癲癇の人は使用を避けるようにする。高濃度で用いると皮膚刺激があるため、使用量に注意が必要である。

歴史

ローズマリーはもともと沿岸沿いに生育する植物で、属名の「Rosmarinus」はラテン語で「海のしずく」を意味する。

最も歴史の古いハーブのひとつで、古代エジプトの墳墓の中から発見され、古代ギリシャやローマ時代から優れた薬効があると知られていた。中世では不変の愛と忠誠のシンボルとされ、いまでもヨーロッパでは魔除けのハーブとして、伝統的な祭礼や儀式に使われている。

効果&効能

神経強壮、頭脳明晰、強心、血圧上昇、通経、肝臓強壮、胆汁分泌促進、粘液溶解、筋肉弛緩、加温、鬱血除去、利尿、抗菌、抗ウイルス

関連項目

アーユルヴェーダ
エッセンシャルオイル
スパイス
ラベンダー
ティーツリー
ペパーミント
レモン
オレンジ
フランキンセンス
ユーカリタプス
ゼラニウム
イランイラン
カルダモン
クミン
クローブ
コリアンダー
シナモン
ジンジャー
ターメリック
フェンネル
ブラックマスタード
ペッパー

出典・参照元

  • 和田文緒『いちばん詳しくて、わかりやすい!アロマテラピーの教科書』(新星出版社)
  • グリーンフラスコ『アロマテラピーのすべてがわかる事典』(ナツメ社)
  • アロマツール社『エッセンシャルオイル家庭医学事典』 (パナチュラルハーモニー&サイエンス)
  • 日本メディカルハーブ協会『ハーブ&スパイス大事典』(日経ナショナルジオグラフィック社)
  • ジャパンハーブソサエティー『ハーブのすべてがわかる事典』(ナツメ社)