フェンネル

概要

フェンネル(英名:Fennnel、学名:Foeniculum vulgare)は、セリ科ウイキョウ属の多年草で、別名はウイキョウ(茴香)、フユイヌ。原産地は、地中海沿岸など。

フェンネルはセリ科の中でも珍しく沿岸近くや川の土手の乾いた土壌でよく育ち、高さ1〜2mほどになる大型の多年草ある。葉は細い糸状、花は明るい黄色で7〜8月に大きく平らな散形を形作る。

概説

フェンネルの学名「Foeniculum」は、ラテン語の「小さな干し草」という意味の「foeniculum」に由来しているといわれている。

茎葉、花、果実(種子)を使い切ることのできるハーブで、種子はクミンシードによく似た形をしているが、明るい緑色をしたスパイスで、爽やかな甘い香りが特徴的である。生葉や花はサラダに、種子はパンやお菓子カレー、ソース、スープなどの香付けに使う。また、種子を噛むと口臭を除去する効果があるとされている。

歴史

フェンネルは、4000年前に古代エジプトで栽培されていた最も古い植物のひとつである。ファラオの医学書には、フェンネルシードが利尿薬、消化薬、鎮痛薬として使われていたと記載され、古代ギリシアでは成功のシンボルとされ、「マラトン」と呼ばれていた。

中世ではディルと同じように魔法の草と信じられ、戸口に吊るしたり、鍵穴に詰めて厄除けとした。日本には平安時代に伝来して、『延喜式』に記載された「呉母(くれのおも)」という植物がフェンネルだといわれている。

効果&効能

利尿、発汗、駆風、口臭除去、女性ホルモン様作用、催乳、解毒、健胃

関連項目

アーユルヴェーダ
スパイス
エッセンシャルオイル
カルダモン
クミン
クローブ
コリアンダー
シナモン
ジンジャー
ターメリック
ブラックマスタード
ペッパー
ラベンダー
ティーツリー
ペパーミント
レモン
オレンジ
ローズマリー
フランキンセンス
ユーカリタプス
ゼラニウム
イランイラン

出典・参照元

  • 水野仁輔『いちばんやさしいスパイスの教科書』 (パイ インターナショナル)
  • 和田文緒『いちばん詳しくて、わかりやすい!アロマテラピーの教科書』(新星出版社)
  • グリーンフラスコ『アロマテラピーのすべてがわかる事典』(ナツメ社)
  • アロマツール社『エッセンシャルオイル家庭医学事典』 (パナチュラルハーモニー&サイエンス)