アシュタンガヨガ

歴史

アシュタンガヨガの基盤を作ったのは、”アシュタンガの父”と呼ばれるティルマラ・クリシュナマチャリヤ師(Tirumalai Krishnamacharya / 1924〜1989)。

現代のハタヨガの流派の多くはこのクリシュナマチャリヤ師の教えに由来しているが、彼に師事したシュリ・K・パタビジョイス師(Sri K Pattabhi Jois / 1915〜2009)が、90年代より現代社会に合わせて分かりやすくアレンジしたものである。

特徴

アシュタンガとはサンスクリット語で「八本の枝(八支則)」(アシュト/Ashto=八、アンガ/anga=枝)という意味を持つ。八支則はさまざまなヨガの根底に流れている考え方で、紀元前よりそれまで口承で脈々と受け継がれてきたものを聖者パタンジャリが紀元後4〜6世紀頃に記述し、『ヨガ・スートラ』というヨガ教典としてまとめ、その中で詳しく解説されている。

  • ヤマ(Yama/禁戒)
  • ニヤマ(Niyama/勧戒)
  • アサナ(Asana/坐法)
  • プラーナヤーマ(Pranayama/呼吸)
  • プラティヤーハーラ(Pratyahara/感覚の制御)
  • ダーラナ(Dharana/集中)
  • ディヤーナ(Dhyana/瞑想)
  • サマーディ(Samadi/三昧)

これら八支則を実践するヨガとして、パタビジョイス師によって考案されたのがアシュタンガヨガである。

呼吸と動きを連動させたアサナの練習に定期的、献身的に励み、生活の中でヤマ、ニヤマを意識した行いをすることで自分自身の感覚は研ぎすまされ、集中力は高まり、深い瞑想状態に自然に導かれ、至福の状態に到達することができるのだ。これが心身の健康を高め、自己実現への道に大きな実りをもたらすというのがこのヨガの教えである。

アサナのポイント

アシュタンガヨガは、太陽礼拝から立位のアサナ、座位のアサナ、逆転のアサナ、フィニッシングまで、アサナの順番が決まっており、呼吸と動きを連動させて流れるように体を動かすダイナミックでエネルギッシュなヨガである。

この連動した動きが、集中力を高め、体の内部から激しい熱を生み出し、心と体の浄化を導く。

アサナはプライマリーシリーズから始まり全部で6つのシリーズがあり、それぞれのポーズをマスターした後、次のシリーズの練習へと移行していくことができる。

特徴的なのは、主に早朝(6時〜9時頃)に開かれるマイソール(自主練習)クラス。自分のペースで練習を進めることができ、何か疑問や質問があれば講師が直接に個人指導してくれることから、初心者にはおすすめのクラスでもある。

アサナと連動させて行う呼吸法「ウジャイ呼吸(胸式呼吸)」、アサナごとに決められた「ドリシティ(視線の固定)」、体内エネルギーを体外に逃がさないようにする「バンダ(筋肉の締め付け法)」に意識を向けて行うことが重要である。

こんな人にオススメ

ある程度ヨガのポーズに親しんでいる人であれば、初心者からでも受講は可能。

クラスは運動量が多いため、中級者以上の体をしっかり動かすことに気持ち良さを感じられる練習生はさらに楽しめるヨガである。

一連のアサナを繰り返し楽しんで続けることができ、それによって日々の心と体の変化を受け入れ味わっていくことに醍醐味を感じられるようになれば、このヨガの効果をさらに味わうことができるだろう。

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