虹色のリストバンドを付けて、青空に向かってハートの形を作る人の手

アメリカではLGBTをサポートするヨガも!~ヨガクラスにも必要とされる性の多様性~

アメリカで申込書を記入する際、個人情報の性別欄が「Male(男性)」「Female(女性)」「Other(その他)」という選択肢をたまに見かけるようになりました。

Other(その他)とは、どういう意味なのでしょうか。

それは、「男性」とも「女性」にも限定されない性の多様性を表し、ノンバイナリー※1 などのことを指します。

LGBT は、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーのことです。更に、セクシャル・マイノリティの多様性を示すために、LGBTQIAA+ と表記されることもあります。

  • ※1 ノンバイナリー:自分で認識している性が「男性」「女性」という枠組みに、はっきりと当てはまらない、または当てはめたくない、という考え。

ヨガで広がる LGBT サポート

複数のLGBTの人々を描いたイラスト
アメリカのヨガ界でも LGBT をサポートするために動いている人々がいます。

なぜなら、性の多様性を持つ人々にとって、「癒しの場」となるはずのヨガスタジオが、自分は見えない存在で、排除されており、恥ずべきことだ、と感じることでさえあるからです。

自分がこの場にはまっていない、受けいれてもらえないという孤独感は、心の奥底を蝕みます。

自分の身体とマインドに繋がり、みんなと繋がり、全てがひとつとなるためのヨガです。

ヨガを通して、どのような取り組みができるのでしょうか。

LGBT コミュニティのためのヨガクラス

LGBTの人に向けたヨガスタジオの扉
LGBT のコミュニティをサポートするヨガクラスは、”Queer※2 & Trans Yoga (クィア&トランスジェンダーヨガ)” や“Yoga for LGBT (LGBTのためのヨガ)” といったクラス名で開催されています。

LGBT をサポートするために、まず1番大切なのは、私たちが何気なく使っている言葉を意識化していくということです。

日常的に使う言葉の中に「男性」「女性」と規定してしまう表現を使っていないか考察してみるのです。

例えば、ヨガクラスで、講師は生徒さんたちを呼ぶときに、”Ladies(女性陣)” “Guys(男性陣)”といった言葉を使うのではなく、”Friends(友達)” “Y’all(あなたたち)” という表現に変えます。

また、代名詞を”He” “She”ではなく、”They / them / their”を使います。そして、ヨガスタジオには、オールジェンダートイレを設置します。

男か女か分からないからといって白い目で見られることもなく、みんなが安心してお手洗いや更衣室を使える安全な空間を提供するのです。

また、販売されている商品や書籍も、男性用、女性用と分けるような事はしません。

スタジオ内のインテリアや読み物、スタッフの視点からも、どのようにジェンダーが表現されているのかも見直していきます。

ヨガは、みんながウェルカムであり、ここでは全てが平等であるという倫理観を、ヨガスタジオやヨガティーチャーが現実へと反映させていくのです。 

  • ※2 Queer:Queer(クィア)とは、性的マイノリティや、既存の性のカテゴリに当てはまらない人々の総称。

ヨガクラスの内容

実際のヨガクラス内容はどういったものでしょうか。

”Queer Care with Avery”では、60分間のアーサナとマインドフルネスを練習した後、任意参加で残りたい人は残って、15分間、コミュニティを深める時間を設けていました。

その15分間の間、参加者内で自分のことをシェアしたり、質問したりして、周りの人との繋がりを深めていきます。

自分を受け入れ、理解してくれる仲間と共にヨガができる安全な空間で、コミュニティを形成していくのです。

日常の中で学んだ性別とジェンダーの事

LGBTの人々とそうではない人々が行き交う様子のイラスト
私自身もアメリカで何気なく使っている英語が相手に失礼に当たることもあり、日々学ばせてもらっています。

先日、公園で会った可愛い子供が、髪型と服装から見て瞬時に「男の子かな?」と思ってしまい、”How old is he? (彼は何歳なの?)”と親御さんに聞いてしまいました。

そして、一瞬、気まずい空気が流れた後、”She is two. (彼女は2歳よ)” と答えられ、「あ、ごめんね!」とすぐに謝ったのでした。

そして、相手は、「ううん、大丈夫よ。」と言ってくれた後、”How old is your little one? (あなたのお子さんは何歳ですか?)” と聞き返してくれました。

私の娘は、頭にリボンをつけて、ピンクを着て、わかりやすい格好をしているのですが、それでも性別を規定せずに聞いてくれたのです。

そこで、「なるほど!」と思いました。性別を規定しない聞き方をしたり、また、相手が”He” “She”か別の呼び方を好むのかを確認してから、こちらがその代名詞を使うことが出来ます。

私もまだまだ分からないことや理解していないことだらけで、学びの毎日です。
 
 

参考:
Yoga journal

Let’s Create Safe Spaces for Transgender and Nonbinary Yogis

Yoga with Avery

Queer + Trans Yoga