安楽座で座り胸の前で手を合わせる女性

私たちの在り方が未来に繋がる~こんまりさんが作った日本のイメージ~

突然ですが、「今、アメリカでよく知られている日本人は誰だろう」と考えてみました。

そうだ、『こんまりさん』かもしれない。

今回は、アメリカでポピュラーになっているこんまりメソッドについて書きたいと思います。

こんまりさんとは?

丁寧に収納ボックスにタオルをしまう人の手

「こんまり」こと、近藤麻理恵さんは片付けコンサルタントとして活躍する女性です。

独自の片付け方法「こんまりメソッド」を編み出し、2010年に「人生がときめく片付けの魔法」を出版、2013年にドラマ化。その後アメリカで「The Life-Changing Magic of Tidying Up: The Japanese Art of Decluttering and Organizing(人生がときめく片付けの魔法)」を出版し、世界40カ国以上で翻訳され、世界的大ベストセラーとなりました。アメリカに拠点を移し、2015年には米「TIME」誌で「世界で最も影響力のある100人」に選ばれました。

さらに、2019年にNetflixで「Tidying Up With Marie Kondo」(邦題「KonMari~人生がときめく片づけの魔法~」)が190カ国で配信された事をきっかけに、さらに世界中へ活躍の場を広げています。

ヨガと片付け

植物とヨガマットだけがある室内

ヨガをやっていると、多かれ少なかれ、物との向き合い方も変わってきます。

ヨガ哲学の言葉サントーシャ(知足)は、足るを知ること。

ヨガをしていると、内側が満たされ、本来の幸せは外側ではなく、内側にあることに気付きます。そして、自分に必要な物はすでにちゃんとあるし、与えられていることにも気付きます。

すると、「さぁ、物でも片付けようか」という流れになります。(ならないか?)
 

アメリカで認知度高し こんまりメソッド

整理整頓して片付ける女性の手元

アメリカでは、こんまりメソッドが広く知れ渡っているとよく感じます。周りのアメリカ人の友達もこんまりメソッドを知っている人がたくさんいて驚きます。

私が女性であり、ヨガをやっている関係で、周りにも同じ興味を持つ人が多く、特にそう感じるのかも知れませんが・・・。

ネットフリックスに出演しているアジア人女性コメディアンの Ali Wong もこんまりさんの本に影響を受けたうちの一人です。何でも、こんまりさんが好きすぎて、自分の娘の名前を Mari(まり)と名付けたそうです。

アメリカのセレブでさえも、自分の子供の名前をこんまりさんにちなんで付けるほどの、絶大なる影響力です。

アメリカの番組や記事でも Konmari-ing、 Konmari-ed、Marie-Kondo-ing、 Kondo-ed (こんまりメソッドで片付けする)という言葉がポッと出てきます。

近藤麻理恵(こんまり)さんの名前を動詞として使っているんですね。これまで有名だった日本人でも、さすがに英語の動詞までになった人はなかなか居ないと思います。

また、The NewYork Times では、こんまりさんが手を合わせる姿をNamaste Hand (ナマステ ハンド)と表現したり、USA TODAY でも、こんまりさんのことを Japanese Guru(日本人の師)と表現したりしています。何だかヨガと似た世界観を感じませんか。

世界で活躍する日本人の姿

アメリカに住んでいる日本人の1人として、こんまりさんがアメリカで活躍し、影響力を持ち、日本人の良いイメージを広げてくださったことは、心から感謝です。

ネットフリックスを始め、The Ellen DeGeneres Show、The Late Show with Stephen Colbert などの有名番組に登場する日本人を観ると嬉しくなります。

私の好きな店、Container Store(容器の専門店)に行くと、こんまりさんプロデュースの商品が大々的に展示されていました。思わず、うふふと微笑みたくなります。

自分ができることを世界へと広げる

外国人の人々の中心で語る日本人女性

実際にアメリカに居ると、日本や日本人に対して良い印象を持ってくれる人が多いように感じます。

私は、公園や店で見知らぬ人と会話していて、自分が日本人だと言うと “I appreciate your culture!” (日本文化が大好き!)と言われたことが何度かあります。

このように言ってもらえるのも、過去と現在の日本人が、光のある影響力を世界に発信してきた恩恵なのです。

日本の良さや文化を広げてくれた日本の先達に感謝すると共に、今の私達日本人の在り方が未来にも繋がると思うと、何だか身が引き締まる思いがします。たとえ何か大きなことを成し遂げなくても、身近な人に親切にするとか、嘘をつかないとか、日々の自分の行為が日本へのイメージに繋がるように思います。

「ヨガ」、「片付け」、「親切にすること」など、何か自分のできることを海外でも広げて、世界の人々に新しい風を届けられたら最高ですね。