ヨガの座学をしている風景

ヨガインストラクターを目指す方へ:今日からあなたもヨガインストラクター!?

これからヨガインストラクターになろう!とお考えのみなさんへ

座位の長座の前屈をアジャストしている講師と生徒たち
ヨガのインストラクターになりたいとお考えのみなさんへ

私はつい最近まで、あるヨガスタジオを経営していました。経営していた…っていうと、なんだかカッコよく聞こえますが、その実体は決して甘いものではありません。

スタジオの立案、立ち上げ、運営…と、24時間スタジオのことを考え、365日休みらしい休みもなく、毎日「どうすればもっと生徒さんに喜んでいただけるスタジオ運営ができるのだろう?あぁ、自分はなんて無能なんや!…」って、頭からプスプス煙をあげながら、日々奮闘していました。

現在、そのスタジオを信頼できるスタッフ達に譲り、私はこのヨガジェネレーションという新しいプロジェクトの立ち上げ&運営にまた新しい目標をもちながら取り組んでいます。

今回、そんな私が、今までの経験をもとに、これからヨガインストラクターになろう!とお考えの皆様に、いろいろお話をさせていただこうと思うのですが、少しでも参考になることがあれば嬉しいです。

さて、今日はまず日本のヨガインストラクター事情についてお話しましょう。

明日からでもインストラクターになれる

瞑想をしている男女
あこがれのヨガインストラクターに明日からなれる!?

ここ数年、ヨガブームの影響で、ヨガ人口は増え、毎日スタジオにはたくさんのヨギー&ヨギーニ達がヨガクラスを受けています。

ヨガをする人が増えれば、自然とヨガスタジオが増え、ヨガスタジオが増えれば、そこで教える為のヨガインストラクターが増える、という感じで業界は大きくなってきました。

実際、私がスタジオで接客をしていた時も、何人もの生徒さんから「一体どうすればヨガインストラクターになれるんですか?」という質問や相談をされました。

ヨガをする人の中には、毎日ヨガをすることでスキルアップし、上級者の中にはそれまでの”教えられる立場”から、今度は自分もこの素晴らしいヨガを人に”教える立場”になりたい、という人が出てくるのは自然な流れなのです。

そして私は、その人達にいつも決まってこう答えていました。

酒造博明プロフィール画像
酒造博明プロフィール画像
○○さんがヨガインストラクターに本気でなりたいと思ったら、実は明日からでもインストラクターになれるんですよ

だいたいこういうと、皆さんきょとんと目をまるくされ「またまたそんな冗談ばかり言って」と突っ込まれるのですが、これは言い方こそ大袈裟ですがあながち嘘とは言いきれないのです。

認定書に意識をとらわれないインストラクターになってほしい

ヨガマットを持って談笑している男女
ヨガを教えるには資格がないといけないの?

実は、ヨガインストラクターには国家試験のような資格は存在せず、各ヨガ協会が主催するヨガ講師養成講座に参加し、その協会から発行される認定書を取得することでその協会認定のヨガインストラクターになれるという流れになっているのです。

だから、もし仮に「ヨガインストラクターになりたい!」と思う人が、自分のオリジナルのヨガスタイルを確立してクラスを始めるなら、明日からでもヨガクラスをスタートできてしまうのです。…ただし、そのクラスを受ける生徒さんがいればという話ですが。

また、質問される方の大半は、海外の大きなヨガ協会が発行する認定書に敏感に反応し、その認定を持っていることがヨガインストラクターの証だと思い込んで方も多数いらっしゃいます。

たしかに、ヨガブームが生まれた当初は、その認定を持っているインストラクターが少なかったということと、海外の認定という”ブランド力”によって、各スタジオがイントラを選ぶ際の審査基準になっていた時期があったこと確かです。

ですが、現在は違います。

その認定は今やいつでも、何処でも、誰でも取得できる認定になってしまっていて“持っていて当たり前”的な審査基準の一つにしかならなくなってしまっています。

現に私がスタジオでインストラクターの面接をする際も、履歴書に書かれているその認定は、あくまでたった一つの判断基準にしかなりませんでした。

ここまで話すと何か私が、各協会の養成講座を否定しているように聞こえるかもしれませんが、そうではありません。

私が言いたいのは、

酒造博明プロフィール画像
酒造博明プロフィール画像
決して、認定書に意識をとらわれないインストラクターになってほしい

ということです。

認定証の有無より大切なこと

パソコンに向かって作業している人とヨガマット
ヨガ指導者の認定書より大切なこととは

講座を卒業し、認定書を受け取った日から、はたして自分はヨガインストラクターなのか?認定書を受け取る前の自分と、受け取った今の自分は別人か?

そうじゃないですよね?

  • 認定講座で教えてもらったメソッドを自分なりに練習する
  • 友達などに練習相手になってもらいながらクラスで教える仮想練習を何回も何回も重ねる
  • クラスをすすめるティーチングをすらすらと詰まらずリードできるようになる
  • 生徒に怪我をさせることなく、きっちりとポーズのアジャストメントができる
  • 気持ちの良いアライメントへ誘導できるようになる
  • 自分の体験に基づく魅力的なヨガの話を自然に言えるようになる
  • 初対面の人とのコミュニケーション能力を高める

などなど…認定書を受け取ってからやらなければいけないことは山ほどあるのです。

ヨガインストラクターとしてのデビューは、これらのスキルが、“プロとして通用するレベル”に達してから、となるのではないでしょうか?

残念ながら、私はヨガインストラクターではありませんが、スタジオ経営者として、今までお会いした数百人ものヨガインストラクターの方を客観的に見て、「ヨガは認定書では判断できない」と思っています。

それ程インストラクターになるには、認定書以外のスキルや人間性が重要になってくるからです。今からヨガインストラクターになろうとお考えの方には、ぜひとも難しい形式にとらわれず、「素敵なインストラクターになるにはどうしたらいいか?」をシンプルに考え、ヨガに対する熱い思いを持ってスキルアップしていただきたいです。