瞑想で栄養不足!?アーユルヴェーダで身体と向き合う

瞑想で栄養不足!?アーユルヴェーダで身体と向き合う Vol,3

ジャイプールでのヴィパッサナー瞑想後、帰国してからも、しばらくは“夕食を食べない生活”が自然と続いていました。少し食べただけで、お腹がいっぱいになるので、身体はそれほど食を必要としていないと、そのときは思っていたんです。

そうしたら生理周期に少しだけ遅れが生じることが、しばしば。でも、他には不調がなかったので、特に気にはとめず……。

ちょうど、そのタイミングでアーユルヴェーダの恩師であるDr.ラッド博士から、彼のクリニック(インド)で行われている「パンチャカルマの研修に被験者として来ないか」と、お声をかけていただいたんです。

研修のことは、もともと知っていてずっと気にはなっていました。被験者として体験できれば、これまで学んできたことを自らの身体の変化をとおして、より腑に落とすことができるのではないか、と。

とはいえ、研修には10日間の滞在が必要になるので、仕事のことを考えると、どうしても一歩を踏み出せず……。なかなか機会をつくることができなかったんです。

それが、今回お誘いいただいたタイミングが自分の誕生日と重なっていることもあり、二つ返事で行くことに。

私の師匠は誕生日にデトックスのセラピーを施してくれ、かつ、必ずジョーティッシュのチャートを見てくれます。新しく歳を重ねるタイミングで、師匠のところに行けるのは夢のようなギフトだと思いました。

真理先生がパンチャカルマ治療中に食べた食事
パンチャカルマ治療中は、毎日3食キチャリの生活が10日間続く

アーユルヴェーダでは、問診がとても重要なパートになります。クリニックに着くと早速、普段の食生活から身体のちょっとした変化、ここ最近体験したことなど、こと細かなカウンセリングが行われました。

その結果、なんと軽く栄養が欠乏していることがわかったんです。生理不順は、そのせいだったんですね。栄養不足の原因は、ヴィパッサナー瞑想センターでのプログラムから続く、食生活でした。

食後に必ず出された薬
食後に必ず薬が出される

マインドが瞑想センターでの修行のスタンスに傾き、かえってそれが身体の声を阻害していたとは……。バランスって難しいものですね。教科書には載っていない、自分の身体の個性、反応と向き合う時間になりました。

真理先生がパンチャカルマ終了後に食べられた、ご飯&チャパティ
パンチャカルマ終了後に食べられた、ご飯&チャパティ

クリニックで体験したのは、浄化の嵐

クリニックでは、問診から導き出した、わたしの体質にフィットするオイルを使ったマッサージを毎日していただきました。マッサージには額にオイルを垂らすシロダーラもあれば、セラピストがふたりがかりで、全身の細胞にオイルを刷り込んでいくアビヤンガもあります。

額にオイルを垂らすシロダーラ
額にオイルを垂らすシロダーラを受ける真理先生

アーユルヴェーダにおけるマッサージの目的は、ほぐすというよりも、流すこと。徹底的に“浄化”をすることが、狙いだからです。そのため、オイルをたっぷり身体に浸透させて、リンパや血流が流れる状態になった後、スチームでしっかり発汗させていきます。

プログラムの後半には、腸内洗浄も。一人ひとりの体質に合ったハーブで作られた専用の液体を使って、しっかり洗浄していきます。

真理先生のために調合された腸内洗浄の薬
真理先生のために調合された腸内洗浄の薬

腸は排水溝と同じで、毎日排便がある人でも、汚れ(宿便)はたまるもの。腸内洗浄がうまくいけば、この宿便をすっきり出し切ることができます。

こうした肉体的な浄化にくわえて、ここでしか体験できないチャクラのカラーセラピーも体験。

チャクラとは、感情や想いを身体とつなげるエネルギーポイントで、背骨に沿って7つあると考えられています。また、それぞれのポイントに対応する色があるといわれ、カラーセラピーでは専用のマシーンを使って、第1チャクラから順に、各チャクラに対応するカラーライトを照射。そうしてチャクラバランスを整えていきます。

チャクラのカラーセラピーを受ける真理先生
チャクラのカラーセラピーを受ける真理先生

私は、第1チャクラに光を照射した瞬間からエネルギーが動き始めるのがわかるほど、ものすごいパワーを感じました。

いっぽう、ほかの被験者たちは、カラーライトを照射されているときには何も感じなかったようですが、その後、4kg痩せたとか、身体が軽くなったなどの肉体的な変化を感じられていたようです。

チャクラは身体の一部ですが、目には見えにくい、エネルギー体に位置しています。そのため、日々の生活で、その働きを完全にとらえることは難しいものです。

けれど、肉体に与える影響力は本当に大きく、だからこそエネルギーを浄化したり、活性化させることがとても重要なのです。カラーセラピーでは、そのことを、改めて実感することができました。

アーユルヴェーダは、荒療治!?

ネトラバスティという目の治療を受ける真理先生
ネトラバスティという目の治療を受ける真理先生

さて、日本ではアーユルヴェーダというと、心地いいヒーリングというイメージをもたれている方も多いと思いますが、本来は全然気持ちのいいものではありません。それは、先ほども記したとおり解毒・浄化が目的だからです。基本は、発汗と排便を促し、身体に溜まった毒素を徹底的に出すことから始まります。

そのため、不摂生な人がいくと、体臭や口臭が一時的にキツくなる方もいらっしゃいます。体臭というのは、毒の匂いなんですね。ですから、出し切ってしまえば、匂いはなくなります。

本来は、汗や尿、便やおならであっても匂いがあってはいけないといわれているんです。臭いと感じる場合、それは腸内環境、あるいは胃が荒れて毒素が溜まっている証。

アーユルヴェーダで、匂いの元からしっかり対処することで、肌のつやはもちろん、身体の内側から輝きが増し、生命エネルギーが溢れ出てきます。

身体に最適な食事は、日々模索中

セラピストさんからお誕生日の祝福を受ける真理先生
セラピストさんたちが、お誕生日をセラピールームにてお花で祝福してくれました!

一昨年は、瞑想体験で心を浄化。そして昨年はアーユルヴェーダで徹底的に体を浄化したわけですが、日常に戻ったいま、どうすれば自分が不調に陥らないか、というのは日々模索中です。とくに、栄養不足に陥らないことがわたしの課題……。

いまの身体には、どうやら動物性のタンパク質が必要らしいのですが、なんにせよお肉が苦手なもので(涙)。

普段の食生活はアーユルヴェーダを基本に、バランスも考えてはいたのですが、身体との対話というのは、本当に難しいものです。

探求の日々は、まだまだ続きそう。

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