太陽礼拝最強説を科学が検証!太陽礼拝だけで、どれだけ効果があるの?

太陽礼拝最強説を科学が検証!太陽礼拝だけで、どれだけ効果があるの?

ヨガの基本“太陽礼拝”

太陽礼拝とは、12のアーサナを呼吸とともに流れるように行う一連のシークエンスのこと
太陽礼拝とは、12のアーサナを呼吸とともに流れるように行う一連のシークエンスのこと

数年前、ヨガ系雑誌において「時間がない時、これだけはやるアーサナを教えて」というアンケートを10人以上のインストラクターにし、その大半のインストラクターが「太陽礼拝」と答えていたのをおぼろげながら覚えています。

まだヨガインストラクターになっていなかった私は、「太陽礼拝ってそんなにすごいの!?太陽礼拝最強なのでは……!?」と衝撃を受けました。それだけ印象深い体験だったため、かなり前のことにも関わらず記憶が残っているのです。

そもそも太陽礼拝とは、12のアーサナを呼吸とともに流れるように行う一連のシークエンスのことを言います。前屈と後屈がバランスよく入っており、呼吸とアーサナが連動する時、何とも言えない気持ちよさがあり私も大好きです。

そんなヨガの基本とも言える太陽礼拝ですが、太陽礼拝だけでどれだけの恩恵が受けられるのでしょうか?その疑問にインドで行われた研究結果を用いてお答えします!

太陽礼拝だけで理想の身体に近づく!

まずご紹介する研究は、太陽礼拝の効果(特に筋力、体組成について)を検討したものです。実験参加者79名は、太陽礼拝を1日24サイクル、週6日を24週にわたって行い、前後の筋力や体組成を比較しました(ただし、第1週から15週にかけては1日6サイクルからはじめ、徐々に24サイクルまで増やしていくスケジュールです)。

体組成の変化は、下記をご覧ください。

太陽礼拝の効果に関する実験結果:実験参加者79名

男性も女性も体重と体脂肪率が減ったことから、筋力をつけながら健康的に体重を減らせたことがわかります。またこの他にも、下記の筋力測定において筋力UPが証明されました。

  • ベンチプレス
  • ショルダープレス
  • 脚力
  • 背筋力
  • 腕立て伏せ
  • 腹筋

つまり、太陽礼拝を行うだけで全身を鍛えられるということ。一般的に脂肪よりも筋肉の方が重いため、筋肉をつけながら体重を減らすのは難しいと言われています。しかし、太陽礼拝は、それを可能にすることがわかったのです!

更年期の寝汗・睡眠障害・イライラにも効果あり

太陽礼拝の効果はそれだけに留まりません。IAYT(国際ヨガセラピスト協会)が行った研究では、更年期障害によるホットフラッシュ(ほてり等)や睡眠障害、メンタルバランスについても太陽礼拝で改善することが示されました。(下記グラフ参照)

※ヨガ群……呼吸法と太陽礼拝、瞑想を週5日、8週間
※コントロール群……簡単なエクササイズを週5日、8週間

IAYT(国際ヨガセラピスト協会)が行った太陽礼拝に関する研究結果
IAYT(国際ヨガセラピスト協会)が行った太陽礼拝に関する研究結果

更年期障害のメンタルバランスを整えるには、適度な運動が有効だと言われていますが、激しい運動をするとホットフラッシュが悪化してしまうというパラドックスを抱えています。この研究では、簡単なエクササイズを取り入れていますが、簡単なエクササイズでは運動量が足りなかったのか、十分にメンタルバランスが改善していないことがわかります。

一方、太陽礼拝を中心としたヨガでは、ホットフラッシュの改善も期待でき、かつメンタルバランスも整えてくれる丁度良い運動量であることが証明されたのです!

時間が取れない時、太陽礼拝だけでもやってみよう

時間がない時こそ太陽礼拝を。
時間がない時こそ太陽礼拝を。

いかがですか?太陽礼拝にはこれだけの効果があるのです。まだ、科学的な研究が追いついていないだけで、更なる効果がこれから証明される可能性もあります。特に、睡眠障害やメンタルバランスなどは、更年期の方だけに限定して効果があるとは考えにくく、もっと幅広い人に効果が期待できるのではないでしょうか?

  • 家でヨガをやりたいけど、時間がとれない
  • 家でヨガをやる時、何をやれば良いかわからない

そんな時こそ、太陽礼拝を選択してみてはいかがでしょうか?メンタル、フィジカル問わず、様々な側面で恩恵を受けることができるでしょう。また、毎日やることで、体調の些細な変化を感じられるようになるのもメリットの1つ。

なお、「太陽礼拝は太陽に感謝する行為なので、朝にやると良い」とも言われていますが、それにこだわる必要はないと思います。というのも、最初のご紹介したインドで行われた研究では、夕方17時から行っているからです。

「朝やると気持ちいい!」という方は朝に行うのがオススメですが、無理してまで朝という時間に縛られる必要はありません。自分がやりやすい時間に太陽礼拝の新習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか?

参考資料

  1. Bhutkar MV, et al, Asian Journal of Sports Medicine, 2011 Dec ;2 (4): 259-266
  2. R Chattha, et al, BJOG, 2008;115:991–1000.