シニアヨガを楽しむ人たちと若いインストラクター

【シニア×ヨガ】アクティブなシニアが増加中! シニアがヨガ市場に与える影響とは?

シニア(高齢者)の定義と日本の超高齢社会

老夫婦が浜辺でダンスを楽しんでいる
老いてもまだなお元気なシニア世代

シニア(高齢者)の線引きは主観的な部分があり、何歳からシニア(高齢者)と線引きをするのはなかなか難しいのでないでしょうか。

国連では60歳以上、国連の世界保健機関 (WHO) では65歳以上の人のことをシニア(高齢者)と定義していますが、定年退職者もしくは老齢年金給付対象以上の人をシニア(高齢者)とイメージする人もいますよね。

またシニアヨガの観点では一般に、どの程度自立(身体的、精神的)できているかが一つの基準となるようです。

日本が超高齢社会と言われ始めて久しいですが、世界保健機構(WHO)や国連の定義によると、総人口に対して65歳以上の高齢者人口が占める割合を高齢化率といい、高齢化率が7%を超えた社会を「高齢化社会」、14%を超えた社会を「高齢社会」、21%を超えた社会を「超高齢社会」といいます。

日本は1970年に高齢化社会になり、1994年に高齢社会になりました。そして2007年には21.5%となり、超高齢社会の時代に突入しました。最新データである『平成27年版高齢社会白書』によると、平成26(2014)年10月1日現在で、高齢化率は26%(前年)25.1%で、今後も日本の高齢化率は上昇傾向が続くとみられています。

シニア(高齢者)の消費動向

シニア(高齢者)の割合が高まってきているのは前述の通りですが、シニア(高齢者)の消費動向は?どんなものに興味・関心を持っているの?、ヨガへのニーズは実際あるの?という部分を見ていきましょう。

経済産業省のデータによると現在、シニア(高齢者)の消費支出規模は他の世代を含む全体平均の約2倍となっており、実は他の世代と比べて積極的な消費活動をしているのがわかります。また全体的に消費支出規模は年々縮小傾向にある中、シニア(高齢者)のみ右肩上がり。[1]

ではいったいどんな商品・サービスに興味・関心を持ち、積極的な消費をしているのでしょうか?

消費支出額のうち、「交際費」、「保健医療」、「教養娯楽」の割合が59歳以下の世帯と比較してシニア(高齢者)は大きくなっています。

「保健医療」は何となくイメージ通りという部分もありますが、実は「交際費」や「教養娯楽」といった
アクティビティにも消費行動が活発
のようです。

「教養娯楽」には音楽・スポーツの月謝の他、国内外のパック旅行や映画・演劇・文化施設等入場料、園芸用品などが含まれています。

データから見るシニアヨガのニーズ

ここまで、シニア(高齢者)の消費動向から、実は若い年代より趣味や交際費に消費が活発なことが見えてきたかと思います。では、本題。

シニア(高齢者)× ヨガの今後の展望は?

ズバリ、今後ますますシニア(高齢者)× ヨガの市場は拡大することが見込まれます。それは60歳以上のシニア(高齢者)のスポーツ志向、健康志向は、特に女性を中心に高まりを見せているからです。

男女ともに圧倒的にシニア(高齢者)の高い健康意識が見うけられます。実際、フィットネスクラブ会員数の年齢別構成比などでは60歳以上の比率が高まってきており、この10年で2倍近くにもなっているという調査結果も経済産業省から発表されています。

したがって、シニア(高齢者)のヨガへのニーズも確実に伸びてきており、シニア(高齢者)× ヨガのポテンシャルが今後も十分に見込めるのです。

シニア(高齢者)がヨガに親近感を感じ、ライフスタイルとして定着させるためにはシニア(高齢者)向けのプログラムを開設したり、運動以外のコミュニティーの場としての意味付けを、クラスの中で行っていくことが鍵となるのではないでしょうか。

シニアヨガを教えてみよう!

シニアヨガを楽しむひとたち
シニアヨガを教えてみよう!

今後も超高齢社会が続き、ますますニーズが高まることが予想されるシニアヨガ。既にヨガインストラクターとして活躍されている方、また指導者養成講座を終え、これからインストラクターを始めようと考えている方、シニアヨガの知識とスキルを身に付けて時代のニーズに合ったクラスをしてみませんか?

「シニアヨガ」というテーマでクラスをしなくても、シニアに指導するための確かな知識と技術を身に付けておくことで、ご自身のクラスにシニア(高齢者)の生徒さんが来ても安心ですし、ご自身の指導の幅を広げるという意味でもプラスとなるはずです。

シニアヨガと普通のヨガの違い、それは自立をサポートするものである点。

通常のヨガは心身の健康を保ち、リラックスやストレス解消にも効果的です。もちろんシニアヨガもそのような効果がありますが、その先のゴール、それが心身の自立をサポートしシニア(高齢者)が質の高い生活を少しでも長く続けられるように導くことです。

シニア(高齢者)にはシニア(高齢者)で特に起こりやすい、関節炎や心臓疾患、 慢性痛、不安神経症や鬱病 といった健康障害があります。これらの症状を持った、あるいはそのために服薬をしている生徒さんに、安全かつ効果的にクラスを提供する方法を知っていることが、シニアヨガの指導をするうえで重要なこと。きちんとした知識とスキルを学ぶ必要があるのです。

アクティブシニア向けクラスの新機軸を掴まえよう!

超高齢社会の中でシニア(高齢者)は趣味や交際、そして健康に関しての興味・関心が高く、それらに対しての消費活動も活発です。

特にシニア(高齢者)の健康志向の高まりはヨガ市場においても大きな影響を今後与えることでしょう。今後ニーズの高まりが見込まれるシニアヨガの知識とスキルを身に付うことがヨガインストラクターのスタンダードとなる日も近いはずです。