ヨガ解剖学への誘い

【ヨガ解剖学への誘い vol.1】身体の仕組みを知るとどうなるの?

皆さん、こんにちは、ヨガジェネレーションでヨガ解剖学をやらせて頂いている、内田かつのりといいます。
今月からしばらくの間、身体の仕組みを知ることの大切などを、書かせて頂きたいと思いますので、宜しくお願いいたしますね~

心と身体を学ぶヨガのはずが!?

まず、いきなりですが、僕がメール、講義、治療中にヨギーニから良く聞かれる内容です。

  • 骨盤はどのように歪み、開くのですか?
  • アーサナをしていく中で、ケガや痛みが絶える事がないのだけど…
  • 不調を改善したいのだけど、マインドやスピリチュアルな方向からだけでは治らない…
  • もっとアーサナを理論的に深めたい…
  • 心と身体を一致させたいのだけど、実は身体の事は全然わからない…
  • ヨガをしているから、周りから身体の事を聞かれるけれど、何も答えられない…
  • 病院にいくべきか、ヨガで治すべきか判断して欲しい…
  • ヨガは素晴らしいものだから、少し位の身体の痛みは耐えるべきですよね…
  • アーユルヴェーダを実践しているのたけど、風邪をひいたらやっぱり医者に行くべきでしょうか…
  • クスリって身体に悪いの…
  • 花粉症は完全に治りますか…
  • 生徒さんに触れるのが怖い…
  • アジャストされると、痛くて嫌だけど、そのアジャストは正しいの…
  • セラピートレーニングを修了していますが、腰が痛いです…
  • ヨガをしていれば、絶対に五十肩にはならないと思っていたのに…
  • アーサナを先生に直されてから、かえってやりにくくなったのですが…

などなど、思わず、えっ…と云いたくなるようなものから、なるほどなぁ~となる悩みまで、沢山あります。このような話は、実際話の一部なのです。

日本におけるヨガの現状は身体への知識と経験不足

腕の骨模型を持つ内田かつのり先生
腕の骨模型を持つ内田かつのり先生

哲学の話になると、僕が口を挟む余地もないのですが、ひとたび身体の事になると、あまり…ご存知ないのだなぁ…というのが日本におけるヨガの現状です。(正直に言わせていただくと、身体を使うのがアーサナなのに、 また、人の身体に触れたりする事こそが仕事であるのに、全然知らなくて今までやってきたのですか?と絶句したくなる時さえあります)

ヨガの入り口は身体の不調をなんとかしたい…生きる事の意味とは…インド哲学に興味を持って…など十人十色ですね。共通している事は、自分の人生をより良く生きる為に、プラスアルファとしての”何か・サムシング”というものを、探していく旅のようなものでしょうか!!

ヨガとフィットネスはどう違う?

フィットネスと明らかに違うのは、殆どの方が、人生というものと向き合う為に、もしくは、どのようにして向き合うべきか?という哲学的側面をベースとしながら、呼吸に導かれ身体を動かしていくという、孤独でありながらも、芳醇で、濃密な時間に身を任せ、様々なものを結びつけていくという事かと感じたりします。

それでは、ヨガを実践し、深めるためには、何をどのくらい学んでいけば良いのでしょうか?

ヨガを学ぶとは、どういうこと?

哲学から入り、結果としてアーサナの練習をする方もいれば、アーサナに魅せられ、その不思議な感覚の謎解きをしたくて哲学を学ぶ方もいます。因みに僕は後者のタイプでした。

その為に、今の日本ではアーサナという器に、心から溢れる想いを注ぐような形になっています。その位、ヨギー・ヨギーニは生真面目で、真摯であり、愛おしいのです。

そして、その哲学には終わりが無く、見えないものが突然見えたり、分かったと思ったら、全く分かっていなかったりと、孔子の問答のような楽しさが哲学にはあり、そしてそんな人生はとても充足し楽しいものです。

それこそがヨガの魅力であり、醍醐味であるのですが、僕のもとに寄せられるものは、身体についての悩みが沢山あるのです。

心と向き合うためのソフトもハードもようやく揃い、世間にも少しずつ浸透しているヨガですが、身体そのものに対する認識は、まだまだ成熟していないのが現状です。逆に言うと、哲学を学ぶ「How to(方法)」がようやく満たされてきた今、この次は身体の仕組みを学ぶという時間が必要になってくるのではないのではしょうか?

次回からは、身体についての話を交えて、ヨガを学ぶ上で何故それが必要かを少し具体的に書かせて頂きますね~。

内田かつのり先生

執筆:内田かつのり

鍼灸師。”薬だけでは治らない病気も沢山ある”という現実を身を持って体験した事をきっかけに、アメリカの栄養学である分子矯正医学という栄養療法を深めながら、ファスティング、酵素栄養学、ゲルソン療法(コーヒーエネマ)、漢方や整体術などを実践。更に、本当の健康とは何かを探している中で、ヨガに出会い、運動療法、精神療法というような代替医療としてヨガの可能性に魅せられて以来、ヨガそのものが暮らしの中に在るようになる。アヌサラヨガのマスターイマージョン、アヌサラ・インテンシヴコースⅠ・Ⅱ修了、UTLでのAMC/AMIC修了。現在、都内ヨガスタジオにて、解剖学短期集中講座やティーチャートレーニングに携わり、インストラクター養成にも力を注いでいる。