mahokoのブログ 江の島の海岸でポーズをとる本人

病気回復期の運動やリハビリのヨガ!呼吸に合わせて動くヴィンヤサを活用しよう

ヴィンヤサががん患者にも有効なの?!

ヴィンヤサ(Vinyasa)という言葉は、ヴィンヤサヨガというヨガスタイルのひとつとして耳にしたことのある方も多いでしょう。また、呼吸と動きを連動させたヨガの手法ということでヴィンヤサを理解している方もいらっしゃると思います。

わたしがお伝えしている「がん経験者のためのヨガ(ヨガフォーキャンサー/yoga4cancer)」は、このヴィンヤサを利用したヨガメソッドです。ヨガフォーキャンサーがヴィンヤサであると言うと、「では運動量の多い、激しく動くものですか?」と不安がられる方もいらっしゃいます。

それにはこうお答えします。

いいえ、安心してください。ヨガフォーキャンサーは、治療中で体力の落ちた方や副作用、後遺症があるような方にとっても安心して、安全に実践できるヴィンヤサの手法を活用したメソッドです。

心と身体のバランスを調えるヴィンヤサ

mahokoのブログ 椅子を使ったヨガフォーキャンサーを体験するひとたち
椅子を使ってヨガフォーキャンサーを楽しむこともできます

ヴィンヤサヨガのイメージは「運動量の多いヨガスタイル」というものが一般的かもしれませんが、ヴィンヤサには前述した通り「呼吸と動きを連動させたヨガの手法」という意味が含まれており、ヨガフォーキャンサーはその部分にフォーカスし、呼吸と動きを連動させることで

  • リンパ系を刺激しマッサージすることで流れを促す
  • 副交感神経を活性化させ心拍や消化、内分泌線の反応などをコントロール
  • 心臓血管機能の向上
  • 背骨を健康に保ち体内を活性化
  • 筋肉や骨の強化、可動域の向上
  • 柔軟性の向上と瘢痕組織(手術等による跡)の軟化
  • エネルギーの向上
  • 免疫システムの向上
  • 体重管理のサポート
  • 治療や副作用による倦怠感の解消

といった数え上げればきりがないほどの、個人個人に異なった効果を心身にもたらします。(※効果の感じ方は個人差があります)

以前のブログで「生きるために動く」というお話をしましたが、呼吸と身体を連動させることで身体は動きやすくなるため、ヴィンヤサを活用しているのです。

生きるために動く。動くために生きる。がんにヨガ(エクササイズ)を上手に活用!

そして、クラスの後半は、しっかりと休息してリラクゼーションを促すリストラティブヨガのパートが設けられています。動くことと休息(リラックス)をバランスよく取り入れた内容にもなっています。

手をグーパーするだけでも呼吸に合わせればヴィンヤサである

mahokoのブログ ヨガフォーキャンサーで使う基本的なヨガプロップス
安全で安心できる環境でするヨガこそ、リハビリに活用できるヨガです

ヨガフォーキャンサーは、動く時間と休息の時間をしっかりととり、より深いリラクゼーション効果を生み出す時間です。

動くことで

  • できないことより、できることが増える喜び
  • 自信幸福感健康への実感
  • 治療による精神的、肉体的ストレスの解消
  • 呼吸への意識(呼吸とともに生きている実感、生きていく覚悟、勇気)

などが引き出されます。心にも作用するのです。

ヴィンヤサは大きく身体を動かすだけでなく、指先を丸めて手を握ったり、その指を伸ばして手のひらを開いていく、その動きを呼吸に合わせて行うこともヴィンヤサです。

ベッドに寝ている状態でもできますし、椅子で座っていてもできます。ヨガマットの上でしなければならないということはなく、どんな人にも実践できるヨガなのです。

ヨガフォーキャンサーは、行う人それぞれの異なる状態(がんのタイプ、ステージ、可動域や副作用、後遺症、治療方法など)に応じて、配慮するべきことをしっかり理解した上で、安全に行うヨガであると言えます。

ヨガは治療法ではないが、治療にまつわるストレスを緩和してくれるツール

mahokoのブログ 仰向けになってヨガフォーキャンサーをしているひとたち
動くこととリラックスのバランスが考慮されヴィンヤサを利用したヨガフォーキャンサー

どんなヨガも、病気を治すことはできないとしても、病気にまつわる問題を緩和してくれるツールのひとつではあるでしょう。

ヨガは治療に伴う疲労感を解消してくれるという研究結果が出ています。また治療によって動きにくくなった関節まわりなどの可動域を高める効果も報告されています。なにより、呼吸と身体の動きによって、免疫力を高めていく手助けになります。

心身の内側と外側のバランスを調えるために、ヴィンヤサという手法はとても有効的であり、上手に活用することで病気の予防や回復に働きかけることのできる大きな役割を担うでしょう。