子育ての日々で”セルフプラクティス”の時間が見つけられません。

お悩み:自分のためのヨガの時間がなかなか作れません

お悩み:自分のためのヨガの時間がなかなか作れません。
お悩み:自分のためのヨガの時間がなかなか作れません。

こんにちは。
私は今、もうすぐ1歳になる男の子のママです。ヨガ歴は3年ほどです。

元々は会社員をしており、ヨガが好きで2年前にヨガのティーチャートレーニングを受けましたが、その後、実際にクラスを開催することなく妊娠がわかり、マタニティヨガを楽しみ出産しました。

現在は、育休中です。

ティーチャートレーニングでお世話になった先生から「ヨガインストラクターにとって、セルフプラクティスはとても大切」という話を聞き、少しでも家でできたらと思っていましたが、子どもが小さいのでヨガスタジオに通うこともできず、毎日自分のヨガの時間を作るのこともなかなかできません。

少しでも時間ができたら料理や洗濯物の山を片付けるのに精一杯です。

育休が明けたら仕事に復帰する予定なので、そうなるとさらに忙しくなり、またヨガから離れた生活になってしまう気がしています。

香先生も子育てママだと伺いましたが、忙しい毎日の中でセルフプラクティスはされていましたか? どうやってその時間を作っていましたか?

また、もし練習する時間があったとしても、ただ好きなポーズをとるのがセルフプラクティスなのか、何か目的を持ってするべきなのか、などもよくわからないでいます。

いつかインストラクターになりたいと思っているので、せっかくやるなら、将来指導に活かせるような効果的なセルフプラクティスをしたいと思っています。

オススメのセルフプラクティスの方法などがあれば教えて欲しいです。

(32歳・女性・主婦・ヨガ歴3年)

サントーシマ香:今の自分に必要な練習を考えてみて

香先生:自分への「やさしさ」を大切にしてみてください
香先生:自分への「やさしさ」を大切にしてみてください

こんにちは。
質問をいただき、ありがとうございます。

赤ちゃんとの生活、いかがでしょうか?

精神的な余裕を優先順位の上においてました

いろいろ工夫をしながら生活を回していく中で、ヨガのセルフプラクティスが後回しになってしまうというのも、とてもよく分かりますし、それが自然なことだと思います。

新しく芽生えた母親としてのアイデンティティーに問題なく移行できる人もいますが、私自身は、それを難しく感じる日も多くて。ヨガの練習を何かしらすることで、少しだけイライラしなくなるんです。精神的な余裕を優先順位の上の方に持ってきているので、毎日何かしらのヨガを実践するように心がけています。

ヨガマットを引いて練習できないときは、リビングの床や布団の上で練習することもあるのですが、私が猫のポーズを始めると子供(2歳+5歳)が気付いて寄ってきます。猫からダウンドッグをすると大喜びでぶら下がったり、よじ登ってくるので、そこで中断することもほとんどです…

現実と戦ってもしょうがないので、割り切ってできることをして、それでOKというのもサントーシャ(ヨガ哲学の一つで“足るを知る“の意味)かな、と良いように解釈しています。

振り返ってみると、子供と公園に遊びに行ったときに、スクワットをしたり、戦士の1番の下半身から踵を上げてハイランジに展開したり、伸びをしているふりをして体側を伸ばしたり。ベビーカーで信号待ちをしている時にハーフドッグのポーズ、階段を上る時にムーラバンダの練習、子供が「トイレの外で待っていて」という時に隣の部屋でシャバーサナなど、涙ぐましい(?)努力をするのが精一杯の日々もありました。ティック・ナット・ハン先生が紹介されている、皿洗いをしながらマインドフルネスをする練習は、すこし余裕が出てきた今でも続けています。

今の自分に必要な練習がセルフプラクティス

セルフプラクティスを考える上で、こうしないといけない、というルールはないので、今の自分(セルフ)に必要なニーズを見極めた上で、何を練習(プラクティス)したいか決めていきます。体力がないなぁ、と感じるのであれば、少し鍛えるようなポイントを意識した立ちポーズを中心に、心の緊張を和らげたい日はヨガニードラ、リストラティブ、陰ヨガ的な練習を。

心のモヤモヤをスッキリさせるために、ヴィンヤサで有酸素的要素を意識することなど、いろいろ実験して、何がその日の自分にとって有効なヨガになっているか、効果を検証してみてはいかがでしょうか。

そういった体験を積み重ねることは、将来ヨガ指導を始めるときにも、杓子定規のクラスの代わりに、来てくださった生徒さんを思いやりながら練習を提案していく、きめ細やかな指導が可能なインストラクションに繋がるかもしれません。

本当にヨガでみんなが受け取りたいものって?

追記ですが、ギスギスしがちな現代社会の中で、ヨガでみんなが受け取りたいものって本当は「やさしさ〜Loving Kindness〜」じゃないかな、と思っています。

思うようにならないことも多いことを骨の髄まで体験している時期は、自分への「やさしさ」もどうぞ大切にしてみてください。

人は、自分の内側にあるものを外側へ投影して生きています。この時期に培った「やさしさ」が豊かにあること、不自由さを知っていることは、これから出会う生徒さんの、どうにも思うようにならない、しんどい状況を、わからないかもしれないけれど、わかってあげられる素地になるかもしれないです。

無理しないで、かけがえのない今を慈しんでいきましょう♡

お悩み相談、受付中!

ヨガジェネレーションでは、サントーシマ香先生を始めとしたヨガの先生方、または裏方スタッフであるヨガジェネレーション編集長がみなさまのお悩みを一緒に考えていきます!

誰かに相談することで、少し気持ちがラクになるかもしれません!みなさんのヨガライフに、少しでもお力になれたら嬉しいです!