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アスティヤ:無意識の内に、多くを抱えていませんか?

ヨガの哲学の中には、「アスティヤ」という言葉があります。
日本語では「不盗」と訳され、文字通り「盗んではいけない」という意味があります。

「人の物は盗ってはいけません!」という教えは、子どもの頃からの常識であり、
「何を今さら…」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
でも、この「アスティヤ」には、
「人の物を盗んではいけません」という意味の他に、
もう一つ大切な意味が含まれています。

「アスティヤ」で見逃されがちな考え方

「アスティヤ」が伝えようとしていることは、
「盗んではいけない」という意味の他、
多くを持ちすぎるのも良くない」という考え方です。

例えば、食べ物を毎回食べきれないほど注文してしまう人は、
裕福が故に注文し過ぎてしまい、
食欲が旺盛過ぎるが故に食べ過ぎてしまっているということです。

注文し過ぎたものは、結局は誰も食べないまま捨てることになってしまい、
もったいない結果を招きます。
食べ過ぎてしまった場合は、余分な脂肪となって身体につき、健康をも損なってしまいます。

本来なら食べ物で困っている人のところに行くことができたかもしれない食べ物なのに、
誰かが欲張って多くを持ち過ぎてしまった結果です。

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これが個人単位だとあまりピンとこないかもしれませんが、
国家単位になると、裕福な国で大量の食事が捨てられている現実と、
貧しい国で飢餓で死んで行く子どもがいる現実とが見えてくると思います。
もちろんこれは、食べ物以外でも同様のことが言えます。

「アスティヤ」で考えておきたいのは物だけではない

「盗んではいけない」と言われると、
どうしても物について考えがちですが、この考え方は物だけではありません。

例えば「人の幸せ」。
自分がうまくいかない時に、幸せそうな人を見ると、
その幸せを妬んだり羨んだりしがちです。
そんな時に、嫌がらせをすると、相手の幸せを奪うことにつながります。
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他にも「人の時間」という考え方もできます。
約束の時間に遅刻してしまう場合、
時間通りに来て待ってくれている相手の時間を奪っていることになります。

「人の席」や「人の機会・チャンス」という考え方もできます。
電車に乗っている時に、2人分を1人で使っている人は、
本来他の人が休めるはずの席を奪っていることになります。

電車だけでなく、講座の受講なども同様のことが言えます。
申込をしたけれど、
ちょっと気分が乗らないので直前のキャンセルとなると、
他に受けたかった人のチャンスを奪ってしまうことにもなります。

このように、目に見えて、意識して「盗んでいる」と思うこと以外にも、
必要以上に確保しようとする」ことも「アスティヤ」に反している結果なのです。
日常生活において気をつけていきたいですね。
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