対談vol1_top_0702
【ヨガジェネレーションスペシャル企画】

産婦人科医 高尾美穂先生 × サントーシマ香先生 スペシャル対談
“ヨガが女性に出来ること” vol.1

爆発的なヨガブームから次第にライフスタイルとして定着してきたヨガ。
特に女性にとっては美容・ダイエットから、自分の心と体の調和やストレスと
うまく付き合う1つのエッセンスとなってきているのではないでしょうか?

そこでヨガジェネレーションではヨガの指導者として女性の体と心に寄り添い、第一線で活躍を続ける、
産婦人科医 高尾美穂先生サントーシマ香先生にヨガのこと、女性の心と体のこと、そして指導者としてのこれからなどをお話頂くスペシャル対談を行いました。
全4回にわたって、それぞれテーマ毎にその想いをお伝えしていきたいと思います!

第1回のテーマは“女性の為のヨガとホルモン”です!

女性の体と心にフォーカスしたヨガ

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編集部:
さっそくですが、女性の為のヨガというものが最近増えていますが、
香先生はどうしてムーンサイクルヨガ産後ヨガを指導しようと思うようになったのですが?

香先生:
私自身元々、ヨガの流派やスタイルにはこだわらずヨガを続けていました。
その中で、より自分の体や心に向き合うようになり、だんだんと自分にとって必要だなと感じるようなヨガがわかってきて、そのようなヨガを練習したり、また指導するように自然となってきたと思います。

それはちょっと寝る前に体のここが凝っているから伸ばしてみようかなだったり、生理前だからこのポーズをしてみようかなだったり、ヨガを長く続けている人も同じように自分に必要だと思うことを取り入れることができているんじゃないかな?そうであってほしいよね。

ヨガってやっぱりクラスに行ってただ先生に言われたとおりにやるだけじゃなくて、覚えたポーズや呼吸法、意識の使い方が少しでも自分の日常に広がってくるということが、意味のあることなんじゃないかなって思います。

高尾先生:
ヨガって元々男性の、修行者向けのものとして始まったじゃないですか?私はアシュタンガヨガをやってきたんですけど、アシュタンガヨガってある意味男性的な、同じことを同じようにやるんです。それって本当に男性に向いているんです。男性は女性のように体のリズムに左右されないから。

男性って体の変化においてブラックボックスがほとんどないんです。例えばトレーニングをするにしてもこれだけのメニューをすれば直線的に確実に筋肉量が上がってパフォーマンスが高まる。

でも女の人ってブラックボックスがあってここが、何かというと生理周期だったりするんですよね。
どれだけ頑張っても変化がないときがあったり、逆にちょっと頑張っただけですごく効果があったりということが私が診ているプロのアスリートでさえいくらでもあります。

そのブラックボックスを自分で知っておくということで、私たちのようなアスリート以外の人でも日常がすごくラクになったりするんです。

生理のときにこれをした方がいいとか、これはしちゃいけないとかって、ヨガを続けている人は言われなくてもこういうことがやりたいなってなると思います。

だから、雑誌やネットにある“高温期にはこれをやった方がいい”というのを見なくても自分で自分に必要なものを選択できていくようになるんだと思うんです。ヨガを続けていくとそう感じるようになるんじゃないかな。

ヨガを続けることで自分に今何が必要かを感じ始める

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編集部:
ヨガを続けているとストレスの多い日常で忘れていた、自分で自分の体に合ったものを選択したり、それをやりたい!必要だという感覚に気付くようになってくるんでしょうか?

高尾先生:
そうだね、自分で選択する理由が出てくるのかもしれない。

気持ちがいいからでもいいし、こうしたいからっていう理由でもいいだろうし、なんとなく先生がこれがいいと言うからやろう、から自分がこれをやりたいから「やろう!」という風に変わってくるんだと思います。

それってヨガを続けている人が手にできるヨガのいいところじゃないかな。

香先生:
そうですね。だんだんと何が自分にとって何が調和的で、何が調和を崩すかがわかってきますよね。あとはあまり衝動的な選択をしなくなるというのもあるかもしれないですね。

ミクロな月経周期もそうだし、妊娠・出産したら体重も全然違うし、ホルモンも全然違うし、それはまた更年期に向かっても変化してくるし。もういったい私は誰なのっていうくらい変化を続けていますよね。

男性はホルモンも徐々に減っていくけど、基本的には一定で安定しているからね。

女性ホルモンのダイナミックな変化

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編集部:
ホルモンと言えば、先日の高尾先生の講座で女性ホルモンの1つで女性らしさを司るエストロゲンが閉経に伴ってだんだん減少し、最後男性より少なくなるという話はなんだかショックでした。

高尾先生:
そうそう、閉経後15年くらいで男性のエストロゲンの値まで低下し、とうとう男性よりも少なくなるんです。

香先生:
ある本で副腎から分泌されるステロイドホルモンが更年期以降は運動することで脂肪から変換されるっていうのを読んだんですが、そうなんですか?

高尾先生:
そうなの。閉経後にエストロゲンが足りてないという人は、やっぱりやせ気味の人が多いようです。閉経に伴い、卵巣以外=脂肪 から出されるエストロゲンがその役割を補完してくれているの。だから脂肪が多い人はそれである程度は補えているんだよね。

もちろん体質にもよるけれど。脂肪が多い人でももちろん更年期が辛いという人はいるんだけど、エストロゲンが低い状態のグループの中で見ると脂肪が多い人はエストロゲンが多い部類に入る。

脂肪が多い人は完全な閉経を迎えるのも日本人全体の平均50.5歳と比べると遅いです。それを考えるとエストロゲン高めでキープする年数が長いんでしょうね。

香先生:
確かに脂肪が多い少しふくよかな人の方が若く見えますもんね。

高尾先生:
そうだね。髪や肌も若く見えるよね。

でも反面、子宮体がんや乳がんに気をつけて欲しいです。そういった人には婦人科チェックを受けて欲しいと思います。

編集部:
なんだか太りすぎもやせすぎも駄目とは難しいですね。

香先生:
そうそう、やっぱり適正体重だね。

高尾先生:
そう、極端というのはよくないね。

香先生:
体質もありますからね。
甲状腺とかも関わってきますよね。

高尾先生:
甲状腺は結構大きく影響しますよね。
特に女性は月経不順にも関係するから。

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香先生:
だからこそ高尾先生のような存在の必要性をすごく感じます。“ヨガ”に全てが集約されすぎているという感じがします。

甲状腺異常だったり、卵管が詰まっていたり、根底となる女性の体に問題があると、いくらヨガをして、良いイメージをしてもやっぱり難しいですよね。

やはり30代半ばくらいになると1回1回の排卵が大事だから、もっとそういったことに対して自分の知っている知識の中でスピークアップしていくことが大事だと思います。

雑誌やネットの情報は全てではもちろんないけれども、文字数の制限やよりキャッチーでみんなの目に留まるように加工されているものも少なくないから、そういったことに気をつけて、雑誌やネットの情報に責任を置くのではなく、自身の責任で選択したり考えたり、情報収集することが重要ですよね。

高尾先生:
本当、正しく知ってほしいなという気持ちはあるよね。

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ヨガを続けるということは、自分の心と体に向き合うこと。
自分と向き合うことで自然と、何が自分にとって今必要なのか、
何が調和的なものなのか、が見えてくるはず。

女性ホルモンによって絶えずダイナミックな変化を続ける女性こそ、
自分に向き合い、それらを自ら選択する姿勢を育むヨガは
調和的な生活を過ごす手助けになるのではないでしょうか。

プロフィール

takao_profile高尾美穂|Miho Takao

産婦人科専門医・医学博士・イーク表参道副院長・
スポーツドクター・Gyne Yoga主宰

東京慈恵会医科大学大学院修了後、慈恵医大病院 産婦人科助教、東京労災病院 女性総合外来などを経て現在イーク表参道
副院長を務める。大学病院では婦人科がん(特に卵巣がん)を専門としていた。得意分野は女性スポーツ医学、婦人科内分泌。日々、婦人科外来診療・分娩などに携わっている。

幼いころよりスキー、乗馬、ソフトボール、テニス、サーフィンなど様々なスポーツに親しむ。2003年にヨガと出会い、練習をはじめる。ケンハラクマ師に師事。
IYC アシュタンガヨガプライマリーシリーズ指導者養成修了
IYC アスリートヨガ指導者養成修了
IYCウェルエイジングヨガ特別監修を担当。
日本マタニティヨーガ協会マタニティヨーガ指導資格を持つ。

婦人科医として、手術はもちろんのこと抗がん剤、放射線療法、緩和ケアを含む終末期医療など大学病院で学び、実践してきたばりばりの『西洋医学』をベースとし、趣味が高じた『yoga』、アンチエイジング医学、漢方をはじめとした東洋医学、栄養学、スポーツ医学それぞれを総合的多角的に用い、女性がよりよく歳を重ねていけるようさまざまな角度からサポートしていくことをライフワークとしている。

kaori_profileサントーシマ香|Kaori Santosima

学生時代よりモデルや女優などの活動をおくり、生真面目な性格もあって心身のバランスを崩す。
試行錯誤を続ける過程で自然療法に興味を抱き、出会ったヨガに夢中になる。
2002年カリフォルニア移住後、インド古来の総合的なヨガ、
アーユルヴェーダ、ヨガニードラ、ヨガセラピーを学び、Berkeley市のスタジオYoga Mandalaにて英語でクラスを教え始める。
2008年の帰国後もアメリカやインドなどを度々訪れ、
海外のシニア・ティーチャーとの研修を積み重ねている。
数々の素晴らしい先生方との出会いと、自己練習を通じて得た気づきを生かし、自らが充足し、満ちあふれた調和のエネルギーが作為なく周囲に広まっていくような、現代人の毎日を
支援するためのツールとしてのヨガが広く役立つように情熱をもって活動している。一児の母。

著書に自宅で取り入れやすいヨガ練習を提案する「カラダが 変わる たのしい おうちヨガ」高橋書店
「サントーシマ香のムーンサイクルヨガDVD (2014)」竹書房など
NHK第一ラジオ「すっぴん!」内で「ゆる~りヨガ」(2012春~2013年3月末終了)
オハナスマイルヨガ講師養成講座、スピリットヨガ講師養成講座、ビーヨガ講師養成講座など

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