エリ/東京(パブリックジャーナリスト)
会社のゴタゴタに巻き込まれ、満身創痍であった。22歳の時だ。
逃げる様に会社を辞めて、一路インドへ向かった。
遠くへ行けば傷も癒されるであろうと思ったからだ。遠くへ遠くへ逃げたかった。
でもバックパックを背負って世界中を旅する度胸も無かった。
そんな時にインドにある日本企業の求人を見つけた。
いささか怪しいが、「福利厚生に無料でヨガ」と書かれていた。
怪しいけどヨガも出来るしいいや、そんな気持ちでインドへ向かった。
会社の寮で、ヨガは行われた。
ヨガ講師は若く見えた。
しかし、全て悟った様な静けさを漂わせ、近寄りがたいような感じがした。
しかし、不思議と全てを受け入れてくれそうな温かさもあり、何とも言えない雰囲気を醸し出していた。
インド人には珍しく、えらく口数も少ない。
イングリッシュとヒンドゥー語の混じったヒングリッシュで進められる彼のヨガは
これまた不思議な雰囲気だった。
英語もヒンドゥー語もてんでダメな私でも、彼の放つ一言一言がすんなり耳に入るのだ。
正確に言うと、言葉を理解すると言うより、彼の言いたいことが何となくわかる、という感覚だ。
それに何時の間にか引き込まれて、何時の間にか最後の瞑想まで終わっている。
本当に不思議な体験だった。
スピリチュアルという言葉など、あまり信じるタイプではなかったが、
あの時の体験は、スピリチュアルそのものであった。と思う。






















