サントーシマ香による、香港ヨガレポート

サントーシマ香による香港ヨガレポート

 

一日目を終えたあと、ホテルへ帰る途中の冷房の効きすぎた地下鉄内で、明日からどうやってワークショップをまわろう...と、プログラムとにらめっこしながら、ため息が出た。からだが3つあれば、ダーマ・ミトラ、ジョン・フレンド、アナ・フォレストと、午前中に、一気に受けることができるのに...。 
わたしは、香港で7月3日から6日までの4日間にわたっておこなわれたアジア・ヨガ・カンファレンス(以下AYC)にヨガジェネレーションの取材と、勉強のために来ている。ヨガは、東洋から西洋へ、そしてまた、東洋へと伝播した。再ブームの火付け役となったアメリカでは、老若男女、経営者から小学生までの幅広い階層で、ヨガが集中力を高め、リラックスを促進するツールとして人気を呼んで久しい。そして、オリジナルな発祥地であるアジアでも、ヨガは逆輸入的な再評価を受けて、愛好者が急増している。AYCは、名前を聞いただけでワクワクするような、人気の講師群が連日教えてくれる、アジアで最大のヨガの祭典であり、そのテーマは「エボルーション ~進化~ 」。
どっぷり欲張りなヨガ三昧のAYCをレポートします。

サントーシマ香による香港ヨガレポート 会場 サントーシマ香による香港ヨガレポート 会場 


サントーシマ香による香港ヨガレポート ダンカン・ウォン
成田からキャセイ・パシフィックで香港へ。両替所のよこを通ると、ヨギック・アーツのダンカン・ウォン先生を発見!あいかわらず目立ってるし、熱気!元気!やる気!がいっぱいで、良くしゃべる...これ以上ピッタな人はいない、っていうくらいピッタなダンカン先生。やはりAYCにてワークショップをおこなうのだそう。飛行機の中でも、機内食を食べる代わりに、持参のヴィーガン(乳・卵など動物性食品を含まない)弁当を召し上がっていました。しかも、私たちヨガジェネチームにも自分の食べ物を分けてくれました、ありがとう!

香港へのフライトは4時間くらい、時差も1時間。だけど、やっぱり飛行機に乗るのは疲労感がある。宇宙光線からの?被爆による影響を軽減するために、その日は朝から昆布、クコの実、ギー、サプリメント、水、野菜ジュースなどを、大量摂取していたのだけど...。

 

一説によると、タイムゾーンを一時間分移動するごとに、調整に一日かかるのだそう。古典ハタヨガ・プラディピカには、巡礼を行う事を避けるように記した一節がある。長い距離を移動すると、それだけでエネルギーを消耗するのは、昔から認識されていた。それでも、やっぱり旅に出たい、すごい人に会いたい、新しい土地を見たいっていう欲望があるのは、止められない好奇心が、人の本質にあるからなのだろうと思う。

サントーシマ香による香港ヨガレポート 地下鉄

7月頭の香港は、30度を越える暑さで、その日差しは、梅雨でぼやけた日本のそれより格段に強い。ちょっと疲れているけど、でも、明日からは取材で忙しくなってしまうからね?ということで、宿泊先に荷物をおいて、ビーチサンダルに履き替えて、街へ出かけることに。

香港の地下鉄は、車内がシルバーと赤で統一されていて、たくさんの島々で成る香港をつなぐ、地元の人の足。切符の買い方も解りやすくって、観光客も目的地まで行く事がストレス・フリーでできる。露店が並ぶ女人街・男人街エリアへgo! ベルトやらブランド物のまがいもの、サングラス、洋服、かばん、海賊版DVDなどが並ぶ。カラフルな熱気、メイド・イン・チャイナのそれらに、目がチカチカして、もういいかも...と思い始めた頃、地元の人むけに、新鮮な果物や野菜を扱う店が並ぶ路地にたどり着いた。妖しいくらい色鮮やかな、南国果物が売られている。 

サントーシマ香による香港ヨガレポート 街並  サントーシマ香による香港ヨガレポート 街並


サントーシマ香による香港ヨガレポート  サントーシマ香による香港ヨガレポート 

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ジャックフルーツ、マンゴスチン、ドリアン、龍眼など。こんなに美しくて、しかも美味しいものを作っちゃうなんて、自然ってすごい。漢方のハーブを扱う店で、棗(なつめ)、百合根、玉竹、金銀花、などを、お手ごろ価格で購入できて、大満足。そう、医食同源が根付いている香港では、街のあちこちに新鮮な果物で絞ってくれるジュースや、体調が悪いときにクイっと一杯呑むことができる漢方茶スタンドなんかが、あちこちにあって、ワクワクする。
2日目の朝は、搾りたての冷たすぎない西瓜ジュースを朝ごはんにスタート。まわりの香港人は、サンドイッチを食べている人多し。会場である香港コンベンション・センターへ向かう途中で、なぜかスターバックスに立ちより、日本と同じ値段で、ラテを頼んでしまう。海外でも一日一杯スタバ。けっしてスタバが好きでもないのに、わたしのスタバ係数は、所得に対してかなり高い。でも、なれない場所にいって、いつものロゴを目にし、変わらない味の、あたたかいものを飲むと、ホッとなごんでしまうの。やっぱり、ヴァータの高い証拠なのかなぁ。


  サントーシマ香による香港ヨガレポート ダンカン・ウォン香港コンベンション・センターの4階と6階がメインの会場。
マットをもったヨガ愛好家たちが集合して来ている。とりあえずダンカンのクラスへ。壁一面に天井まで届く窓があり、目の前には湾が一望できる気持ちよい会場は、光があふれて、おごそかな気持ちになる。まだ平日の木曜日ということもあって、込み合っていないために、ゆったりしたスペースでマットがひける。私にとっては、サンフランシスコのYoga Tree以来のヨギック・アーツ。スピーディーな体温を上げてくヴィンヤサをすると、もっと、もっと、と頑張りすぎてしまい、鼻息が上がって、耳の下がキーンとしてくるという...自分の特性を知っているので、適度に休みながら、マイペースでクラスを受けさせてもらう。ブラーマチャリヤ、日本語でよく禁欲、セックスをしないこと、と訳されるこのことばを、「禁欲じゃなくて、セックスにまつわる生で強いエネルギーをコントロールしながら、解放することなんだ!仙骨(セイクラム・sacrum) は聖なる(sacred)から来ていて、昔の人はそこにエネルギーの渦があることを知っていた!」という話が印象に残った。 

サントーシマ香による香港ヨガレポート ジュール・ファブレホールをぶらぶらしていると、ジバムクティのジュール先生を発見!24歳、体脂肪率6%(多分)ちょびヒゲで、ストリートにいるような、気さくな彼と、廊下にすわって短いインタビューをし、9月に訪れる日本ツアーについてお話。

「ヨガの真実」というすばらしい本をヨガジェネ・オフィスでみつけて、読み進めていたのだけど、この本は日本語で出ているヨガ哲学本としては、わかりやすくて、ドグマっぽくもなく、性善説で一番おすすめ。その本の著者、Mark Whitwell先生は、今回一番会いたかった人の一人。レジェンドであるクリシュナマチャリヤ氏のご子息、デシカチャー氏のご家族といっしょに寝起きをしてヨガを学んだ、という彼は、カンファレンスに参加している他の先生たちからも尊敬を受ける存在であるよう。ヨガを心から愛し、Yoga of HeartというNPOを立ち上げて活動している。 

サントーシマ香による香港ヨガレポート マーク・ウィットウェル「ヨガは誰にでもできるものです。人は幸せを自分の外側にある、頑張らなくては手に入らないもの、という思い込みを捨て、自分がすでにあるがままで完璧であることを知るべき。一日に七分だけは練習するって、自分と約束しましょう。それは、あなたに本質的で永続的な成長の種をまいてくれるでしょう」
そのほか、Ma Jaya Shreeによるチャンティングのワークショップではサンスクリットの文法で名詞を主語に変化させる方法や、感嘆符の話、サンスクリットでの自己紹介の方法などについて、インド式に、倍音を流しながら、何度も先生の後に続いて繰り返す、数々のスートラを練習した。
  
サントーシマ香による香港ヨガレポートサントーシマ香による香港ヨガレポート サラ・パワーズ


サントーシマ香による香港ヨガレポート アナ・フォレスト
アナ・フォレスト先生は、どこで買ったのですか。その服?と尋ねたくなるような真っ赤な形容しがたい格好をしている。ノーメークだけど、凛として美しい。14歳の頃、ドラッグ中毒、摂食障害、虐待を受ける中で、クラスメートに紹介されてヨガの練習を始めた彼女は、シアトルを拠点に教えている。治癒の手法として行われるフォレスト・ヨガは、体の中核を鍛える難易度の高いもの。すがすがしい位、人の目や評価を気にしない、カーリー神のような、真実に向かう強さをもった方、という印象を受けた。
来日してくれないかな...。


生徒さん同士のおしゃべりや、笑顔の交換はあちらこちらで起こっているし、AYCって、まじめすぎない、全体的にリラックスした雰囲気の場でした。参加者は、男の人や中年層、おしゃれな人も、短パンとTシャツっていうような普通の格好の人もいました。そしてトルコから来た、ヨガ・インストラクターや、始めたばかりだけど、せっかく色んな流派が体験できる面白い機会だから来ました☆っていうヨガビギナーや、ケン先生の教え子70人が韓国から来ていたのにはびっくりしたけど! サントーシマ香による香港ヨガレポート ケン・ハラクマ先生 アジアの中で、人が流動的に動いていて、ヨガが好きっていう共通項で集まった、集団のかもし出す磁場は、感じがよかった。 いいクラスを受けた後は、ゆったりした気分が自然に起こってくる。1日目に、全部は受けることができな、どうしよう!?とあせりそうになった私も、そんなに頑張っていろいろ全部受ける必要もないのかも、と、2日目からは、気持ちが変わっていった。たった数日で、体験を凝縮して詰め込んだとしても、けっきょくヨガの練習は、自分で実践して身につけていかないと、小手先の技だけ覚えたサルと同じく、本質的な成長にはつながらないって、冷静に思い出したから。だから、余計にあせらずに、参加できるワークショップを丁寧に、大切に、受けようって思った。いい先生と練習することは、インスピレーションになるから。

サントーシマ香による香港ヨガレポート サントーシマ香AYCの楽しみ方は、たくさんある。

ヒップホップ・アーサナを楽しんで、カフェテリアで セロリジュース(意外とイケる)を飲み、アーユルヴェーダの座学でおじいちゃん先生の、慈愛に満ちたまなざしと、ゆったりしたインドなまりの英語を聞きながら、新しい知識を学べる喜びに、胸が震えるような時間をすごすのもいい。朝早くから、シャラスのアシュタンガヨガクラスで、集団での練習に参加した後は、街にでかけてお粥と、揚げパンという、香港らしい朝食を地元の人たちにまざって食べて、最新のヨガウェアをひやかしたら、ひさしぶりに再会したヨガ仲間といっしょに、お互いにはじめて受ける流派のヨガを受けてみたりも○!


グローバル化の波に飲み込まれたアジアでも、心を亡くしてしまいそうなほど、ビジーなライフスタイルが広がっている。
その不自然に速すぎる人間らしくないスピードに、心や身体はついていけなくて、さまざまな乱れを訴えている。

「表層のあらわれに一喜一憂せず、自己の本質を知る」実践法であるヨガは、国境を軽々と飛び越えて、
アジアでの新しい展開を、今、みせているのだ。

アジアヨガカンファレンス2008/Asia Yoga Conference 2008

~Santosima 香~

 

 

 

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